ベトナムの民族一覧

ベトナムの民族構成

ベトナムは、多様な民族が共存する多民族国家です。政府によって公認されている民族は54を数え、それぞれが独自の文化、言語、歴史を持っています。この多様性がベトナムの文化的な豊かさを形成する重要な要素となっています。

人口構成と主要民族

ベトナムの人口構成において、キン族（ベトナム人）が圧倒的な多数を占めています。以下に、人口の多い順に主要な民族とその割合を示します。

キン族 (Kinh): 人口の約86.2%を占め、ベトナムの主要民族です。ベトナムの歴史、文化、政治において中心的な役割を担っています。
タイー族 (Tày): 約1.9%の人口を占め、主にベトナム北部に居住しています。独自の言語と文化を持ち、農業を主な生業としています。
タイ族 (Thái): 約1.7%の人口を占め、タイー族と同様にベトナム北西部に多く居住しています。伝統的な高床式の家屋に住み、独自の民族衣装や文化を持っています。
ムオン族 (Mường): 約1.5%の人口を占め、キン族に次いでベトナムで4番目に人口が多い民族です。主に北部山岳地帯に居住し、独自の言語と文化を持っています。
クメール族 (Khơ Me): 約1.4%の人口を占め、メコンデルタ地域に多く居住しています。カンボジアのクメール人と関連が深く、仏教を信仰する人が多いです。
ホア族 (Hoa): 約1.1%の人口を占め、中国系の人々で、主に都市部に居住し、商業活動に従事する人が多いです。
ヌン族 (Nùng): 約1.1%の人口を占め、ベトナム北部に居住し、タイー族と文化的に近い部分も多く見られます。
モン族 (H'Mông): 約1%の人口を占め、主にベトナム北部の山岳地帯に居住し、独自の衣装や文化、伝統的な農業を行っています。

その他の少数民族

上記の主要民族以外にも、ベトナムには多様な少数民族が存在します。これらの民族は、独自の言語、文化、伝統を保持しており、その多様性がベトナムの文化的な豊かさを支えています。以下に、その他の少数民族の一部を列挙します。

ザオ族 (Dao)
ジャライ族 (Gia Rai)
エデ族 (Ê Đê)
バナール族 (Ba Na)
サンチャイ族 (Sán Chay)
チャム族 (Chăm)
セダン族 (Xơ-đăng)
サンジウ族 (Sán Dìu)
フレ族 (Hrê)
コホ族 (Cờ ho)
ラグライ族 (Ra Glai)
ムノン族 (M'Nông)
トー族 (Thổ)
スティエン族 (Xtiêng)
コム族 (Khơ Mú)
ブル・ヴァンキエウ族 (Bru - Vân Kiều)
ザイ族 (Giáy)
コトゥ族 (Cơ Tu)
ジエ・チエン族 (Giẻ Triêng)
タオイ族 (Tà Ôi)
マ族 (Mạ)
コー族 (Co)
チョロ族 (Chơ Ro)
ハニ族 (Hà Nhì)
シンムン族 (Xinh Mun)
チュル族 (Chu Ru)
ラオ族 (Lào)
ラチ族 (La Chí)
フラ族 (Phù Lá)
ラフ族 (La Hủ)
カン族 (Kháng)
ル族 (Lự)
パテン族 (Pà Thẻn)
ロロ族 (Lô Lô)
チュット族 (Chứt)
マン族 (Mảng)
コラオ族 (Cờ Lao)
ボイ族 (Bố Y)
ラハ族 (La Ha)
コン族 (Cống)
ガイ族 (Ngái)
シラ族 (Si La)
プペオ族 (Pu Péo)
ブラウ族 (Brâu)
ロマム族 (Rơ Măm)
オドゥ族 (Ơ Đu)

これらの少数民族は、それぞれ独自の文化、言語、伝統を持っています。ベトナムの文化的な多様性を理解するためには、これらの民族の存在を認識し、尊重することが不可欠です。

まとめ

ベトナムは、キン族が多数を占める一方で、多種多様な少数民族が共存する国です。各民族は独自の文化を持ち、ベトナムの文化的な豊かさに貢献しています。ベトナムを理解する上で、この民族的な多様性を認識することは非常に重要です。

もう一度検索