ベリーズ国防軍

ベリーズ国防軍（Belize Defence Force：BDF）

ベリーズ国防軍は、ベリーズの主権を保護する任務を担う軍事組織です。国家安全保障省の管轄下にあり、陸軍、航空団、沿岸警備隊、出入国管理局、国立科学捜査局などが並列して組織されています。国防軍の司令官は准将が務めています。

概要

2022年時点での国防予算は2,330万USドル。人員は、陸軍に1,500名、沿岸警備隊に550名が所属する他、700名の予備役兵がいます。

歴史

ベリーズの軍事組織の起源は、1817年に創設されたプリンス・リージェント・ロイヤル・ホンジュラス民兵に遡ります。この民兵組織は後に国防義勇軍ベリーズ義勇兵部隊へと発展しました。

1977年に義勇兵部隊と警察特別隊が解散し、1978年に国防軍が創設されました。1981年の独立以降、隣国グアテマラとの間で領土紛争が続いたため、国土防衛を主要な任務としてきました。1975年と1977年にはグアテマラによる侵攻が予想され、イギリス軍による増援が行われています。

グアテマラがベリーズの独立を承認した後、1994年に駐留イギリス軍の大部分が撤退しました。残留したイギリス軍部隊は、ベリーズ訓練支援隊（BATSUB）と陸軍航空隊第25飛行小隊のみとなりました。

2005年11月には、国防軍海洋団が沿岸警備隊に統合されています。

組織

主な組織は以下の通りです。

地上部隊
第1大隊
第2大隊
航空団
人員輸送
貨物輸送
捜索救難（救急ヘリコプター）
航空偵察
排他的経済水域の巡視
落下傘整備
軽地上攻撃
国旗展示活動
航空団軍事教練団
義勇兵部隊
義勇兵大隊

この他に、準軍事組織として国家警察が存在します。

主要基地・施設

パインリッジ山演習場
オレンジ・ウォーク
プライス兵営
フェアウェザー駐屯地
ベリザリオ駐屯地
コロザル訓練センター
ダングリガ訓練センター
フィリップス・S・W・ゴールドソン国際空港

装備

陸戦兵器

81mm迫撃砲 × 6門
カールグスタフ無反動砲

艦艇（2011年6月時点）

Halmatic 22フィート型RIB × 2隻
Pelikan 35フィート型 × 2隻
32フィート型スキッフ × 6隻
36フィート型スキッフ × 1隻
Stinger型 × 2
11メートル型ボストン・ホイーラー × 2隻

航空機

BN-2B練習・輸送機 × 1機
セスナ 182練習・偵察機 × 1機
スリングスビー T67M-200 ファイアフライ練習・偵察機 × 1機
UH-1H汎用ヘリコプター × 2機
ベル407汎用ヘリコプター × 1機

外国軍駐留

イギリス軍が12名駐留しています。

参考文献

Christopher Langton, Military Balance 2007, Routledge
Jane's Fighting Ships 2011-2012

外部リンク

* Ministry of National Security (国家安全保障省)

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