ベルサイユオブザデッド

『ベルサイユオブザデッド』は、スエカネクミコによって描かれた日本の漫画作品です。本作は、小学館の漫画雑誌『ヒバナ』にて2016年2月号から2017年9月号まで連載され、その後はマンガアプリ『マンガワン』に移籍し、2020年11月7日まで配信されました。

あらすじ

物語の舞台は、フランス革命直前の18世紀フランス。オーストリアからフランスへ、次期王妃として嫁ぐマリー・アントワネットは、双子の弟であるアルベールと共にフランスへ向かう道中、不死者の群れに襲われます。この襲撃で生き残ったのはアルベールただ一人。姉であるマリーが死亡したため、彼は姉に成り代わり、王室入りを決意します。

世界観と用語解説

不死者（モルビバン）:
本作に登場する不死者は、「蘇り病」と呼ばれる奇病に感染した死者のことで、いわゆるゾンビです。彼らは生者を襲い、その首を切断することで完全に死亡します。
蘇り病:
フランス国内で密かに流行しているという架空の奇病。この病に感染した者は、不死者へと変貌を遂げます。

登場人物

アルベール:
本作の主人公。マリー・アントワネットの双子の弟であり、姉と瓜二つの容姿を持っています。姉の身代わりとしてフランスへ向かう途中、不死者の群れに襲われ唯一の生存者となります。姉の死をきっかけに、マリー・アントワネットとして生きることを決意。不死者に対して圧倒的な力を見せる一方で、その正体に対して周囲からは不信感を抱かれています。特に、バスティアンからは疑念を持たれ、アンジェロとドミニクからは「悪魔が憑いている」とまで言われています。幼少の頃から姉の影武者として生きることを強いられ、女顔であることを理由にいじめられていた過去を持ちます。
マリー・アントワネット:
アルベールの双子の姉。天真爛漫で活発な性格。オーストリアからフランスへ次期王妃として嫁ぐ予定でしたが、フランスへ向かう途中で不死者の群れに襲われ、命を落とします。
バスティアン:
ベルサイユ宮殿に仕える傭兵。生真面目な性格の持ち主です。不死者の襲撃を生き延び、不死者に対して異常な力を見せるアルベールに疑念を抱き、彼を殺害しようとしますが、逆に殺害されてしまいます。その後、不死者となり、結果的にアルベールの従者となります。
ジェラール:
ベルサイユ宮殿の傭兵で、バスティアンと親しい間柄です。
デュ・バリー夫人:
ルイ15世の公妾。自身の権力が失われることを恐れ、アンジェロとドミニクを利用して、マリー・アントワネット（実際はアルベール）の暗殺を企てます。
アンジェロ、ドミニク:
デュ・バリー夫人に仕える男性たち。アントワネット（アルベール）を「悪魔」と呼び警戒していましたが、ドミニクはアルベールによって倒されます。
オーギュスト:
ルイ15世の孫で、後のルイ16世。マリー・アントワネットの代役として男であるアルベールを受け入れ、結婚します。次期国王としてフランスを背負うことに不安を感じています。女性には全く関心がなく、宮殿の者たちからは「男好き」と噂されていますが、宮殿の地下室に、ある女性を匿っています。
ルイ15世:
フランス国王。病に冒され、余命いくばくもありません。デュ・バリー夫人を寵愛しています。

書誌情報

スエカネクミコ 『ベルサイユオブザデッド』 小学館〈ビッグコミックス〉、全5巻

2017年1月12日発売、ISBN 978-4-09-187666-9
2018年1月12日発売、ISBN 978-4-09-189829-6
2019年12月12日発売、ISBN 978-4-09-860523-1
2020年4月17日発売、ISBN 978-4-09-860655-9
2020年12月11日発売、ISBN 978-4-09-860832-4

外部リンク

作品詳細『ベルサイユオブザデッド』 - ヒバナ
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