ベルナール・ダルマニャック (パルディアック伯)

ベルナール8世・ダルマニャック（Bernard VIII d'Armagnac, 1400年3月26日 - 1462年5月4日）は、中世フランスの貴族であり、パルディアック伯（在位：1424年 - 1462年）、ラ・マルシュ伯およびカストル伯（在位：1438年 - 1462年）を兼ねました。

生涯

ベルナールは、アルマニャック伯ベルナール7世とボンヌ・ド・ベリーの次男として生まれました。当時のフランスは、百年戦争の最中にあり、彼の人生もその大きな影響を受けました。ベルナールは、1429年のパテーの戦いに参加し、軍人としてのキャリアをスタートさせます。この戦いは、フランス軍にとって重要な勝利であり、ベルナールもその一翼を担いました。

同年、ベルナールはラ・マルシュ伯ジャック2世の娘であり、女子相続人であったエレオノールと結婚しました。この結婚は、ベルナールにとって大きな転機となり、ラ・マルシュ伯領の継承権を得ることとなりました。エレオノールの父ジャック2世は、ナポリ女王ジョヴァンナ2世の2番目の夫であったという背景も、この結婚をさらに重要なものとしています。

1441年、ベルナールはラ・マルシュ伯領の中将（lieutenant général）に任命され、リムーザンの総督も兼任します。これは、彼が政治的、軍事的にも大きな権力を握るようになったことを示しています。さらに1461年には、ラングドックおよびルシヨンの中将に任命され、その支配領域を拡大していきました。これらの役職は、当時のフランス王家に対する忠誠と、彼の能力の高さを示すものでした。

ベルナール8世は、その生涯を通じて、フランス王家に忠誠を尽くし、領土の統治と軍事的な任務に励みました。彼は、百年戦争という混乱期を生き抜いた貴族の一人であり、その活躍は当時のフランス社会において重要な意味を持っていました。

子女

ベルナールは、ヌムール女公エレオノール・ド・ブルボンとの間に以下の2人の子をもうけました。

1. ジャック（1433年 - 1477年） - ヌムール公、ラ・マルシュ伯、カストル伯、パルディアック伯を継承しました。父の遺産を受け継ぎ、それぞれの領地を統治しました。

2. ジャン（1440年 - 1493年） - オーリヤック修道院長となりました。修道院長としての人生を歩み、教会の発展に尽力しました。

まとめ

ベルナール8世・ダルマニャックは、15世紀のフランスにおいて、パルディアック伯、ラ・マルシュ伯、カストル伯を歴任した重要な貴族でした。百年戦争という激動の時代を生き抜き、軍事指揮官としても、領主としても活躍しました。彼の生涯は、当時のフランス社会の政治、軍事、そして社会構造を理解する上で、貴重な視点を提供してくれます。

参考資料

Potter, David (1995). Keen, Maurice. ed. A History of France, 1460–1560: The Emergence of a Nation State. Macmillan
de Wavrin, Jean (2012). Recueil Des Chroniques Et Anchiennes Istories de la Grant Bretaigne, À Present Nommé Engleterre. 4: From A.D. 1431 to A.D. 1477. Cambridge University Press
* Woodacre, Elena (2013). The Queens Regnant of Navarre: Succession, Politics, and Partnership, 1274-1512. Palgrave Macmillan

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