ベルーシャ・グバ

ベルーシャ・グバ：北極圏の町

ベルーシャ・グバ（ロシア語: Белушья Губа、英語: Belushya Guba）は、ロシア連邦アルハンゲリスク州に属する、ノヴァヤゼムリャ南島の西海岸に位置する町です。バレンツ海に面しており、極北の厳しい環境下にあります。日本語では、ベルーシヤグバ、またはベルーシャグバとも表記されます。

町の概要

2005年に町として設立されたベルーシャ・グバは、ノヴァヤゼムリャにおける最大の人口を擁する集落であり、地域の経済、政治の中枢を担っています。2006年時点の人口は約2,630人と報告されており、その後も増加傾向にあります。交通面では、ロガチェイェヴォと道路で結ばれており、島内での移動を可能にしています。しかし、南島の中央部に近い位置にあるため、北極海航路の中継地としての役割は担っていません。

特筆すべき点として、ベルーシャ・グバは核施設に関連する政治的な理由から、渡航に際して特別な許可が必要となります。この点は、この地域が特別な管理下にあることを示しています。

ホッキョクグマとの共存

近年、地球温暖化の影響により、北極海の海氷が融解しやすくなっています。これにより、ホッキョクグマが陸上部で活動する時間が増加し、ベルーシャ・グバの市街地にも頻繁に出没するようになりました。この状況は、住民にとって大きな脅威となっており、日常生活に影響を与えています。

2019年2月には、数十頭のホッキョクグマが住宅や公共施設に侵入するという事態が発生し、非常事態宣言が発令されました。さらに、軍の駐屯地でもクマが施設内に住み着くようになったため、数百棟の建物の取り壊しが行われるという異例の措置が取られました。これらの出来事は、ホッキョクグマと人間との共存という新たな課題を突きつけています。

まとめ

ベルーシャ・グバは、ロシアの極北地域における重要な町であり、その経済的、政治的な役割は大きいと言えます。一方で、地球温暖化によるホッキョクグマの出没という深刻な問題に直面しており、その解決策が急務となっています。核施設に関わる特別な許可が必要であるという点も、この地域が抱える特異な状況を物語っています。今後の動向が注目される地域です。

参考資料

• - アルハンゲリスク州 （日本語）
• - ベルーシャ・グバ市街　航空写真 （日本語）

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