アルハンゲリスク州

アルハンゲリスク州について

アルハンゲリスク州（ロシア語: Архангельская область）は、ロシア連邦の北西部に位置する州で、北西[[連邦管区]]に属しています。州都は同名のアルハンゲリスクであり、周辺にはネネツ自治管区やノヴァヤゼムリャ、それにゼムリャ・フランツァ・ヨシファといった地域が広がっています。

地理

この州は東ヨーロッパ平原の北端にあり、白海やバレンツ海、カラ海に面しています。周囲はコミ共和国やカレリア共和国と接しており、川としては北ドヴィナ川が主要な水路となっています。アルハンゲリスク州の広範囲にはタイガ（タイガ林）が広がっており、主にトウヒやマツが生育していますが、東部にはモミやカラマツも見られます。気候は大陸性が主流で、北東部には亜寒帯気候が見られるのも特徴です。

歴史

11世紀から12世紀ごろ、この地域にはフィン・ウゴル系の民族が居住していましたが、ロシア人のポモールたちが定住を開始します。彼らはホルモゴルイから探索を進め、北極海航路を開拓。1584年にはイヴァン4世によってアルハンゲリスクが設立され、この場所は当時のシベリア貿易の重要な拠点となりました。アルハンゲリスク州の繁栄は主に毛皮に依存していました。

一方、1703年にサンクトペテルブルクが創設されると、アルハンゲリスクの貿易地としての役割は減少しました。しかし、1750年頃から1920年まではノルウェーとの間で盛んな海上貿易が展開され、特に穀物と魚の交換は両国において重要な取引でした。しかし、第一次世界大戦やその後のロシア革命によって状況は変わり、政治的な混乱の中でアルハンゲリスクは閉鎖都市となりました。

1930年代には、スターリンの政策によりウクライナの農民が強制移住させられ、ソロヴェツキー諸島の修道院も強制収容所として利用されました。この時期の様子は、アレクサンドル・ソルジェニーツィンの文学作品『収容所群島』に描かれ、1970年にはノーベル文学賞を受賞しています。

軍事と産業

第二次世界大戦後、ソ連はアルハンゲリスク州の広大な土地を核実験の場として利用しました。特に、セヴェロドヴィンスクは原子力潜水艦の製造拠点となっています。さらに30km西に位置するニョノクサにはロシア海軍のミサイル実験施設があり、2019年には爆発事故が発生し多くの死者が出る事態となりました。

産業も多岐にわたり、漁業、林業、木材加工、製紙業等が盛んです。加えて、原油や天然ガス、ダイヤモンド、泥炭などの資源も豊富です。南部には大規模な岩塩層が確認されています。また、アルハンゲリスクの南にはプレセツク宇宙基地があり、宇宙開発の拠点ともなっています。

主な都市と標準時

アルハンゲリスク州の主要な都市にはアルハンゲリスクのほか、セヴェロドヴィンスク、コトラス、コリャジュマ、ノヴォドヴィンスク、ニャンドマ、オネガ、カルゴポリなどがあります。標準時はモスクワ時間を使用し、UTC+3時間です。夏時間は導入されていませんが、過去には変更があった時期もありました。

このように、アルハンゲリスク州は自然環境、歴史、産業の面で豊かで、ロシアの北西部において重要な役割を果たしています。

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