ベン・グリオン国際空港

ベン・グリオン国際空港は、イスラエルの中央地区ロード（ロッド）に位置する、国内最大の国際空港です。空港名は、イスラエルの初代首相であるダヴィド・ベン＝グリオンに由来します。エル・アル航空がハブ[[空港]]として利用しており、その規模と重要性から、イスラエルを代表する空の玄関口となっています。

概要

この空港は、イスラエルの安全保障上の重要拠点として、世界で最も警備が厳しい空港の一つとして知られています。テロ対策のため、出入国時のセキュリティチェックは非常に厳格に行われます。旅行者は、入国時と出国時の両方で、詳細な質問や荷物検査を受ける覚悟が必要です。特に外国人に対しては、より厳しい対応がなされる傾向にあります。

出入国時の注意点

セキュリティチェック

空港では、テロリストの流入や、旅行者が意図せず危険物を所持していないかを確認するため、厳重なセキュリティチェックが行われています。入国審査では、複数の係官が入れ替わりながら質問をすることがあります。出国審査はさらに厳しく、チェックインカウンター前で係官から詳細な質問を受けます。質問内容は、旅行の目的、日程、航空券の購入先、宿泊先、同行者との関係、イスラエルに知人がいるか、荷造りを行った場所など多岐にわたります。

出国時には、出発時刻の3～4時間前に空港に到着するように推奨されています。質問に加えて、荷物を開封して確認されることもあります。セキュリティチェックにかかる時間は数分で済むこともあれば、1時間以上かかる場合もあります。時間に余裕をもって行動することが重要です。

出入国証印

イスラエルの出入国証印がパスポートに押されていると、一部のイスラム諸国では入国を拒否されることがあります。このような国への渡航を予定している場合は、入国審査時に「No Stamp Please.」と申し出て、パスポートへの押印を避ける必要があります。出国時も同様に申し出る必要があります。しかし、係官が誤って押印してしまうこともあるため、注意が必要です。近年では、出入国印の代わりに、滞在資格やパスポート情報が記載された出入国カードが発行されるため、必ずしも申し出る必要はありません。

歴史

2014年8月には、ハマースの軍事スポークスマンが、ガザ侵攻の激化を受けて、ベン・グリオン国際空港への国際線運航を中止するよう航空会社に警告しました。また、航空機を攻撃対象と見なす可能性も示唆しました。

2021年5月には、イスラエルとハマースの衝突が激化し、空港周辺にロケット弾が着弾しました。このため、空港に向かっていた旅客便は、急遽ラモン国際空港へ目的地を変更しました。

定期便就航会社

多数の航空会社が、世界各地からベン・グリオン国際空港へ定期便を運航しています。詳細については、空港の公式サイト等で確認してください。

空港へのアクセス

空港からテルアビブ市内への主な交通手段は、鉄道、バス、シェルート（乗合タクシー）、タクシーです。いずれも現金での支払いとなりますが、空港内には両替機、ATM、銀行が設置されています。Rav-Kavカード（交通系ICカード）を自動券売機で購入する場合は、クレジットカードを利用できます。

鉄道

イスラエル鉄道のベン・グリオン空港駅を利用すると、テルアビブ中心部へ約20分でアクセスできます。テルアビブ市内方面やモディイン方面へ直行する列車が運行しています。テルアビブのサビドール中央駅からは、エルサレムやレホボート方面への乗り換えも可能です。エルサレムのイツハク・ナヴォン駅へは、ノンストップで約30分で到着します。鉄道は24時間運行していますが、安息日やユダヤ教の祝日には、運行間隔が長くなるか運休になる場合があります。運賃は大人16NISです。

バス

テルアビブ中心部の「Central Bus Station」へは、485番系統のバスが利用できます。運賃は16NISで、乗車時に運転手へ支払います。所要時間は約1時間です。バスには、荷物置き場、Wi-Fi、USB充電ポートが備わっています。

シェルート（乗合タクシー）

テルアビブ中心部行きのシェルートは、到着ロビーを出たところに乗り場があります。料金は目的地によって異なりますが、約64NIS程度です。後払い方式で、定員は10名です。テルアビブ中心部にあるホテルまで直接アクセスできる場合もあり、便利です。鉄道やバスとは異なり、安息日やユダヤ教の祝日も運行しています。

タクシー

タクシー乗り場は、2階と到着ロビーにありますが、メインは到着ロビーを出た場所にあります。係員に行き先を告げると、タクシーの運転手に行き先と料金が伝えられるシステムです。ターミナル内には、料金を自動計算するタッチパネルもあります。料金はメーター制で、行き先によって異なりますが、150～400NIS程度となることが多いです。安息日やユダヤ教の祝日、深夜時間帯には追加料金が加算されます。テルアビブ中心部までの所要時間は約30分ですが、渋滞時には1時間以上かかることもあります。また、高額な料金を請求する白タクには注意が必要です。

空港周辺にはホテルも多く、一部のホテルでは空港送迎サービスを提供しています。

その他

関連情報として、「イスラエルの空港の一覧」や「テルアビブ空港乱射事件」などの記事も参照してください。

より詳しい情報については、ベン・グリオン国際空港の公式サイト（英語）をご確認ください。

もう一度検索