ベース・レジストリとは
ベース・レジストリは、社会の基盤となる重要なデータであり、公的機関などが登録・公開する、人、
法人、
土地、
建物、
資格といった社会の基本情報のことです。これらの情報は、様々な場面で参照され、正確性と最新性が常に確保されている必要があります。
概要
ベース・レジストリは、デジタル社会形成基本法第31条に規定される「公的基礎情報
データベース」に相当します。行政手続きの効率化(ワンスオンリーの実現)や、
スマートシティなどの新たな
サービス創出のため、マイナンバーや地理空間情報といった社会全体の基盤となるデータを整備・活用することが重要です。
2021年
5月26日には、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室によって初めて指定が行われました。その後、2023年7月7日には、行政や民間
サービスでの共通基盤として利活用すべきデータ群を対象に、より詳細な指定が行われました。具体的には、
行政機関などが正当な権限に基づいて収集し、正確性、完全性、最新性、標準適合性、
可用性などの品質を満たす情報が、ベース・レジストリとして整備・活用されることになりました。
指定項目
2023年7月7日現在、ベース・レジストリは以下の3つに区分されています。
1.
整備済ベース・レジストリ: 利活用を促進するもの(例:
法人番号、
法令)
2.
整備中ベース・レジストリ: 引き続き整備を進めるもの(例:
基盤地図情報、電子国土基本図、
郵便番号、行政事務標準文字(MJ+))
3.
利活用が期待されるもの: 今後整備を検討するもの(例:不動産ID、登記所備付地図)
ベース・レジストリ・ロードマップ
ベース・レジストリの指定に先立ち、2020年12月21日には「ベース・レジストリ・ロードマップ」がデジタル・ガバメント閣僚会議で決定・公表されました。このロードマップでは、ベース・レジストリの定義、意義、必要性、構造などが示され、データ整備の目標年を2030年と設定し、そのための仕組み作りを5年以内に行うこととされています。
整備とデータ品質の確保
デジタル社会形成基本法第39条第1項に基づき、
政府はデジタル社会の形成に関する重点計画を作成する義務があります。同条第2項では、重点計画に定めるべき事項として、「公的基礎情報
データベースの整備等に関し
政府が迅速かつ重点的に講ずべき施策」や「データの品質の確保に関し
政府が迅速かつ重点的に講ずべき施策」が規定されています。これにより、ベース・レジストリの整備とデータ品質の確保が
政府の重要な責務であることが明確にされています。
関連情報
ベース・レジストリは、電子
政府や国家座標といった関連分野とも密接に関わっています。詳細については、以下の外部リンクをご参照ください。
ベース・レジストリ - デジタル庁
ベース・レジストリ・ロードマップ(データ戦略タスクフォース第一次とりまとめ 別紙) (PDF)
ベース・レジストリの指定について - 政府CIOポータル
ベース・レジストリとしての住所・所在地マスターデータ整備について - 政府CIOポータル
*
不動産関係ベース・レジストリの整備・活用に関するロードマップ (PDF)
これらの情報を参考に、ベース・レジストリに関する理解を深めていただければ幸いです。