ペガサスステークス

ペガサスステークス

ペガサスステークスは、日本中央競馬会（JRA）によって施行されていた中央競馬の重賞競走です。名称はギリシャ神話に登場する伝説の生き物「ペガサス」に由来しています。主に阪神競馬場の芝1600メートルを舞台としていましたが、短期間の施行に終わりました。

概要

この競走は、1987年に中央競馬における短距離路線の強化を目指す取り組みの一環として創設されました。当初は、阪神競馬場で施行される4歳（現在の3歳）限定の別定戦として、芝1600メートルという条件で設定されました。格付けは重賞（GIII）でした。

しかし、その歴史は長く続きませんでした。1991年、阪神競馬場がアメリカ合衆国のアーリントン国際競馬場との間で国際的な交換競走を行うことになったため、ペガサスステークスは第5回をもって廃止されることになりました。この競走が持っていた機能は、翌1992年に新たに設けられたアーリントンカップへと引き継がれることになります。したがって、ペガサスステークスはわずか5年間の短い期間しか施行されなかった競走です。

短い歴史にもかかわらず、この競走は一部の競馬ファンの間で今なお語り継がれています。特に、第2回（1988年）の開催においては、地方競馬の笠松から中央競馬に移籍してきたばかりのオグリキャップが、JRAでの最初のレースとしてこのペガサスステークスに出走し、勝利を収めました。この出来事は、後に歴史的名馬となるオグリキャップの輝かしいキャリアの第一歩として、多くの人々の記憶に刻まれています。また、第3回（1989年）の優勝馬であるシャダイカグラは、このレースをステップに見事、その年の桜花賞を制覇しています。

出走条件

出走できる馬は、創設当時4歳（現3歳）であるJRA所属の競走馬に限られていました。外国産馬は含まれませんでした。

負担重量

負担重量は別定方式が採用されていました。基本となる重量は55キログラムで、牝馬はそこから2キログラム減量されて53キログラムが基本でした。さらに、競走馬が獲得した収得賞金が2,000万円以上の場合は、基本重量に1キログラムが加算される規定がありました。

賞金

創設当時の総額賞金は7,200万円でした。その内訳は、1着馬に3,800万円、2着馬に1,500万円、3着馬に950万円、4着馬に570万円、そして5着馬に380万円がそれぞれ授与されることになっていました。

歴史

1987年: 阪神競馬場の芝1600メートルで、4歳（現3歳）限定の別定重賞として「ペガサスステークス」が創設されました。
1991年: この年は、阪神競馬場のコース改修工事が行われたため、中京競馬場の芝1700メートルに舞台と距離を移して施行されました。
1992年: 阪神競馬場とアーリントン国際競馬場との交換競走開始に伴い、ペガサスステークスは廃止されました。その競走機能は、同年に新設されたアーリントンカップへと引き継がれました。

関連競走

アーリントンカップ: ペガサスステークスの後継として創設された、現在の3歳重賞競走です。
* ペガサスジャンプステークス: 中央競馬において現在「ペガサス」の名を冠している障害競走です。直接競走ですが、ペガサスステークスとの直接的な関連性はありません。

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