ペトロス・マンタロス

ペトロス・マンタロス（ギリシア語: Πέτρος Μάνταλος、1991年8月31日 - ）は、ギリシャのプロサッカー選手です。ポジションは主にミッドフィールダーで、ギリシャ代表としても活躍しています。

クラブキャリア

クサンティFC

マンタロスはクサンティFCの下部組織で育ち、2009年にトップチームへ昇格しました。当初は出場機会に恵まれませんでしたが、2011-12シーズンから徐々に頭角を現し、主力として活躍。クサンティでは合計90試合に出場し、15得点10アシストを記録しました。その活躍から、オリンピアコスFC、パナシナイコスFC、AEKアテネFCといったギリシャの名門クラブが獲得に興味を示しました。

2013年7月、2014-15シーズンからのAEKアテネへの移籍が発表されました。移籍金は約50万ユーロと報じられています。クサンティでの最後のシーズンとなった2013-14シーズンには、リーグ戦30試合に出場し、UEFAヨーロッパリーグにも出場しました。

AEKアテネ

2014-15シーズン当時、AEKアテネは財政難により降格処分を受け、2部リーグからの再出発を図っていました。マンタロスは9月12日のキペロ・エラーダス（国内カップ戦）1回戦でAEKアテネでのデビューを果たし、早速アシストを記録しました。しかし、その後順調に出場を重ねていたものの、3月のオリンピアコスとのダービーマッチで右膝の前十字靭帯を断裂し、長期離脱を余儀なくされました。マンタロスにとって初めての大怪我でしたが、クラブの戦力が充実していたこともあり、復帰を急ぐことなくリハビリに専念しました。

6ヶ月の離脱を経て、1部リーグに昇格したAEKアテネでレギュラーの座を掴みました。キペロ・エラーダス決勝ではキャプテンとしてチームを牽引し、自らも得点を挙げて優勝に大きく貢献。この試合でマンタロスは最優秀選手に選ばれました。

しかし、翌シーズンは練習中に鼻を骨折するアクシデントに見舞われ手術を受けました。さらに、2017年1月にマヌエル・ヒメネスが監督に就任すると、チームの若返りが図られ、マンタロス自身も難しい時期を過ごしたと後に振り返っています。それでも、このシーズンにギリシャ・スーパーリーグ年間最優秀選手賞とギリシャ年間最優秀選手賞を受賞するなど、個人としては目覚ましい活躍を見せました。その活躍ぶりにスペインのクラブからも関心が寄せられましたが、AEKアテネはマンタロスとの契約を2年残しており、少なくとも500万から600万ユーロの移籍金を要求したと報じられました。

2017-18シーズンには、UEFAヨーロッパリーグでHNKリエカから得点を挙げ、その数日後にはオリンピアコスからもゴールを奪うなど、チームの好調に貢献しました。しかし、10月末に左膝の前十字靭帯を断裂し、再び長期離脱を強いられました。それでもクラブはマンタロスを信頼し、翌月には2022年まで契約を延長しました。2018年4月21日の試合で復帰を果たしました。

2018-19シーズンには、EFLチャンピオンシップ（イングランド2部）のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンFCから1000万ユーロのオファーが届きましたが、マンタロスはこれを断りました。

2020年8月中旬には、アラビアン・ガルフ・リーグ（UAE）のアル・ナスルSCが430万ユーロのオファーを提示しました。AEKアテネも交渉に応じ、アル・ナスルSC側はマンタロスに年俸100万ユーロ程度を提示したと報じられましたが、最終的に移籍は実現しませんでした。

代表キャリア

マンタロスは2014年にギリシャ代表に初招集されました。当時2部リーグに所属していた選手の招集は、大きな驚きをもって迎えられました。同年9月7日のUEFA EURO 2016予選・ルーマニア代表戦で代表デビューを果たしました。代表初得点は、2016年6月7日のオーストラリア代表との親善試合でした。

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