ペパクラデザイナーは、多摩ソフトウェアが提供するWindows向けのソフトウェアで、
ペーパークラフトの
展開図作成を支援します。このソフトウェアの最大の特徴は、3DCGソフトで作成した
ポリゴンモデルから、自動的に
展開図を生成できる点です。これにより、従来は高度な技術と手間を要した
展開図設計が、誰でも手軽に行えるようになりました。
展開図の生成にあたっては、山折り線と谷折り線の区別や、のりしろの自動生成も行われます。また、生成された
展開図は、レイアウト変更やのりしろ位置の調整など、細かな編集が可能です。この柔軟性の高さが、ペパクラデザイナーの大きな魅力と言えるでしょう。
ペパクラデザイナーは、元々「Tenkai」という名称の
シェアウェアとして登場しました。その後、機能やインターフェースが大幅に改善され、市販ソフトウェアとしてリリースされました。現在では、日本語版の他に英語版や中国語版も提供されており、世界中のユーザーに利用されています。
完成した
展開図は、印刷するだけでなく、画像ファイルや
DXF形式での出力も可能です。さらに、独自の.pdoファイルを閲覧・印刷できる無料の「ペパクラビューワー」が配布されているため、.pdo形式で作品を共有することも可能です。カッティングプロッタとの連携に対応したビューワーもリリースされており、より高度な
ペーパークラフト制作にも対応できます。
なお、ペパクラデザイナー自体にはモデリング機能は搭載されていません。そのため、他の3DCG
モデラーで作成したモデルをインポートする必要があります。ただし、本ソフトウェア上でも多少の形状修正は可能です。パッケージ版には、モデリングソフトの
Metasequoiaの無償版が付属しているため、モデリング環境がないユーザーでも導入しやすいでしょう。
ペパクラデザイナーの歴史は以下の通りです。
2002年7月: ペパクラデザイナー リリース
2004年9月: ペパクラデザイナー 1.2 リリース
2006年10月: ペパクラデザイナー 2 リリース
2008年7月: ペパクラデザイナー 3 リリース
2016年4月: ペパクラデザイナー 4 (ダウンロード版) リリース
2017年4月: ペパクラデザイナー 4 (パッケージ版) リリース
ペパクラデザイナーは、長年にわたりバージョンアップを重ね、より使いやすく、高機能なソフトウェアへと進化してきました。今後も、
ペーパークラフト愛好家にとって、なくてはならないツールとして、その存在感を増していくことでしょう。