ペルガモン博物館

ペルガモン博物館の魅力

ペルガモン博物館（Pergamonmuseum）は、ドイツのベルリンに位置する名高い博物館の一つです。この博物館は、シュプレー川の中洲に位置する博物館島にあり、その名は「ペルガモンの大祭壇」に由来しています。博物館内には、古代ギリシャやローマの美術品、また中近東やイスラム美術品が数多く展示されており、訪れる人々に歴史的な魅力を提供しています。

博物館島は19世紀半ばに、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム3世によって「芸術と科学のための地域」として整備されました。ペルガモン博物館を含む5つの国立博物館は、この地域に集中しており、各館がそれぞれ重要な美術品を収蔵しています。他の博物館には、ボーデ博物館や旧国立美術館、旧博物館、新博物館があり、訪問者は一度に多くの文化財を楽しむことができます。

建設の歴史

ペルガモン博物館の建設は1907年に遡り、当初はアルフレート・メッセルが設計を担当しました。彼の死後、ルートヴィヒ・ホフマンが工事を引き継ぎ、1910年に建設が開始されました。しかし、第一次世界大戦を挟んで1930年にようやく完成します。この長い工期は、美術館としての重要性を物語っており、建築歴史の中で特別な位置を占めています。

残念ながら、第二次世界大戦中に実施されたベルリン空襲により、ペルガモン博物館も大きな被害を受けました。特に、ペルガモンの大祭壇は、戦争の影響を受け、ソ連赤軍によって戦利品としてレニングラードに移送されてしまいました。博物館は1959年にようやく再開されましたが、戦争の後遺症を乗り越え、再び古代の美術品を一般に公開することができました。

建物と内部構成

博物館の外観は、ギリシャ神殿を思わせる優雅なデザインで、内部は古代ギリシャ・ローマ博物館、中近東博物館、イスラム博物館の3つの部分に分かれています。これにより、訪問者は多様な地域や時代の美術品を一度に体験することができます。

特に目を引くのは、ペルガモンの「ゼウスの大祭壇」です。この大祭壇は紀元前180年から160年頃に小アジアのペルガモンで建造されました。全長100メートルを超える浮き彫りには、ギリシャ神話に登場する神々と巨人族との戦いが表現されています。この壮大な彫刻群は、ヘレニズム期の彫刻の中でも特に注目される作品の一つです。

また、バビロニアの「イシュタール門」にも注目です。大きな門は、青い彩釉煉瓦で装飾され、神秘的な印象を与えています。この門は、バビロンの重要な入口を飾ったもので、芸術的価値はもちろん、歴史的な背景をも知ることができます。

近年の動き

ベルリンの再統一以降、博物館内の収蔵品や展示に関する大改革が行われました。1998年には新しい「絵画館」が開館し、18世紀までの絵画が新たにここに集約されました。また、博物館島自体も大規模なリニューアルが進行中であり、新しい展示や施設の整備が期待されています。

以上のように、ペルガモン博物館は単なる展示物の場所ではなく、古代の歴史を深く掘り下げるための重要な拠点でもあります。訪れるたびに新しい発見があり、その魅力は尽きることがありません。

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