ホアン (サル)

アルゼンチンの宇宙開発とサル、ホアンの物語

1960年代後半、アルゼンチンは観測ロケットの開発に力を入れていました。その中で生まれたのが、1段式ロケット「カノープスII」と2段式ロケット「リゲル」です。これらのロケットは、アルゼンチンの宇宙開発における重要な一歩となりました。

ホアンの打ち上げ

1969年12月23日、アルゼンチンはカノープスIIロケットを使用して、フサオマキザルのホアンを高度60kmまで打ち上げる実験を行いました。このロケットは全長約5m、積載能力50kg、射程160kmで、ホアンを乗せて無事打ち上げに成功しました。打ち上げられたホアンは、ジャングルで捕獲された2歳で、身長30cm、体重1400gの若いサルでした。

宇宙飛行の成功

カノープスIIロケットは、1969年に3回の打ち上げに成功しており、ホアンを乗せた打ち上げはそのうちの一つです。ロケットは高度60kmに到達し、約8分間の飛行の後、ホアンは無事に回収されました。この成功により、アルゼンチンはサルなどの動物を宇宙に送った世界で4番目の国となりました。この歴史的な出来事は、アルゼンチンの宇宙開発における大きな成果の一つとして記録されています。

その後のホアン

宇宙飛行を終えたホアンは、その後2年間、コルドバの動物園で展示されました。この展示は、多くの人々にホアンの宇宙飛行の偉業を伝えるとともに、動物を使った宇宙実験に対する関心を高める役割を果たしました。

アルゼンチンの宇宙開発

ホアンの打ち上げに成功したアルゼンチンは、その後も宇宙開発を続けました。1970年2月1日には、別のサルを打ち上げる実験が行われましたが、残念ながら回収には失敗しています。この実験は、宇宙開発の難しさと、動物を使った実験における課題を浮き彫りにしました。

関連項目

宇宙に行ったサル
宇宙に行った動物

外部リンク

* アルゼンチンの宇宙開発

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