ホウオウアマゾン

ホウオウアマゾンの競走生活：栄光と挫折の軌跡

2018年2月12日生まれの競走馬、ホウオウアマゾン。セレクトセール当歳セッションで1億4000万円という高額で落札された期待の星は、そのキャリアにおいて、アーリントンカップ制覇という華々しい成功と、その後訪れた苦悩を経験しました。

2歳時には、デビュー戦で2着とまずまずの滑り出しを見せると、2戦目で初勝利を挙げます。その後も勢いを増し、野路菊ステークスでは逃げ切り勝ちを収め2連勝を飾りました。しかし、デイリー杯2歳ステークスでは2着、朝日杯フューチュリティステークスでは9着と、クラシックへの道を阻まれる結果に終わります。

3歳になると、アーリントンカップからシーズンが始まりました。このレースで、ホウオウアマゾンは直線で先頭に立ち、追い上げてくるリッケンバッカーを振り切って見事優勝。重賞初制覇を果たすとともに、NHKマイルカップへの優先出走権を獲得しました。この勝利は、矢作芳人調教師にとってJRA通算700勝という節目の勝利にもなりました。しかし、NHKマイルカップでは9着と結果を残せず、その後はスワンステークスで3着、マイルチャンピオンシップで5着、阪神カップで2着と、安定した成績を残しながらも、トップレベルでの勝利には届きませんでした。

4歳シーズンは、東京新聞杯で12着と不本意なスタート。続くマイラーズカップでは2着と惜敗し、安田記念では12着と振るわなかった。夏場を休養に充て、復帰戦のスワンステークスでは10着、マイルチャンピオンシップでは15着と、2戦連続で二桁着順に終わるなど、精彩を欠きました。

5歳では、初めてダートに挑戦した根岸ステークスで12着と惨敗。その後、阪急杯で3着と久々に馬券圏内に入るも、オーストラリア遠征のオールエイジドステークスでは7着に終わりました。帰国後も、中京記念で14着、阪神カップで17着と低迷が続きました。

6歳シーズンは、中山金杯で掲示板入りを果たすも、小倉大賞典で落馬競走中止というアクシデントに見舞われます。その後も低迷が続き、2024年10月16日付で競走馬登録を抹消。長く続いた競走馬生活に幕を閉じました。引退後は宮崎県で種牡馬として繋養される予定です。

ホウオウアマゾンの競走生活は、アーリントンカップでの勝利という輝かしい瞬間と、その後長く続いた苦戦という現実の両面を物語っています。高額で落札され、大きな期待を背負って走り続けた競走馬の、栄光と挫折の物語は、競馬ファンに多くの感慨を残すことでしょう。種牡馬としての活躍に期待しつつ、その功績を称えたいと思います。

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