ホセ・ベナビデス

ホセ・ベナビデス：不屈の闘志を持つプロボクサー

ホセ・ベナビデス（Jose Benavidez Jr.）は、1992年5月15日生まれのアメリカ合衆国出身のプロボクサーです。カリフォルニア州パノラマシティで生まれ育ちました。彼のキャリアは、アマチュア時代からの輝かしい実績と、プロ転向後の数々の試練によって彩られています。元WBA世界スーパーライト級暫定王者という肩書きを持ち、その実力は広く知られています。

アマチュア時代

ベナビデスは、アマチュア時代からその才能を開花させました。2009年には、16歳という若さでナショナル・ゴールデン・グローブのスーパーライト級王者となり、最年少記録を打ち立てました。同年には全米選手権にも出場しましたが、決勝でフランキー・ゴメスに敗れ準優勝に終わりました。アマチュア時代の戦績は102勝5敗と、圧倒的な強さを誇っていました。

プロキャリア

2010年1月16日、17歳でプロデビューを果たし、スティーブン・コックスを初回TKOで下し、鮮烈な勝利を飾りました。その後、順調にキャリアを重ね、2014年7月26日には、ヘンリー・アウラドとのNABF北米ウェルター級ジュニア王座決定戦に勝利し、王座を獲得しました。

WBA世界スーパーライト級暫定王座獲得

2014年12月13日、ベナビデスはマウリシオ・ヘレーラとのWBA世界スーパーライト級暫定王座決定戦に挑み、12回判定で勝利し、念願の王座を獲得しました。その後、2015年5月15日には、ホルヘ・パエス・ジュニアを相手に初防衛にも成功しました。しかし、正規王者であるエイドリアン・ブローナーがスーパー王座に認定されたため、ベナビデスは空位となった正規王座をミケーレ・ディ・ロッコと争うようWBAから指令を受けました。

王座返上と階級転向

2015年12月12日、シドニー・シケイラとの試合で体重超過という失態を犯したものの、試合には勝利しました。2016年2月2日、ウェルター級への転向を決意し、WBA世界スーパーライト級暫定王座を返上しました。2016年7月23日には、ウェルター級での初戦を勝利で飾りました。

銃撃事件と復帰

2016年8月23日、ベナビデスは自宅近くで犬の散歩中に何者かに両足を銃撃されるという悲劇に見舞われました。幸いにも病院での治療により一命を取り留めましたが、復帰までには長い時間を要しました。2018年2月3日、約1年7ヶ月ぶりにリングに復帰し、TKO勝利を収めました。同年10月13日には、WBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォードに挑戦しましたが、TKOで敗れ、2階級制覇はなりませんでした。

復帰後の試練

2021年11月13日、約3年ぶりの試合でエマヌエル・トーレスと引き分けました。この試合から、ベナビデスはボブ・アラムのトップランクから離れ、弟のデビッドがいるサンプソン・リューコイツ率いるサンプソン・ボクシングとTGBプロモーションズとの共同プロモート契約を結びました。2022年7月30日には、ダニー・ガルシアとのスーパーウェルター級12回戦に判定負けを喫しました。さらに2023年11月25日には、ジャーモール・チャーロとの試合で判定負けを喫し、その前日計量ではチャーロが体重超過をするというハプニングもありました。

人物像と俳優としての活動

ホセ・ベナビデスは、リング上での強さだけでなく、その人間性も高く評価されています。また、2023年公開の映画『クリード 過去の逆襲』では、主人公のボクシングジムに所属するプロボクサー、フェリックス・チャベス役を演じ、俳優としての才能も発揮しました。

家族と兄弟

ベナビデスのトレーナーは、父であるホセ・ベナビデス・シニアです。また、弟は元WBC世界スーパーミドル級王者であり、現WBAレギュラー・WBC暫定世界ライトヘビー級統一王者のデビッド・ベナビデスです。

戦績と獲得タイトル

NABF北米ウェルター級ジュニア王座
WBA世界スーパーライト級暫定王座（防衛1回）


ホセ・ベナビデスは、数々の困難を乗り越えながら、プロボクサーとして、そして人間として成長を続けています。彼の不屈の闘志は、多くの人々に勇気と感動を与え続けています。

外部リンク

JOSE BENAVIDEZ JR - Premier Boxing Champions
ホセ・ベナビデスの戦績 - BoxRec（英語）

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