ホムンクルス (漫画)

ホムンクルス

『ホムンクルス』は、山本英夫による日本の漫画作品。2003年から2011年まで『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載され、累計発行部数は400万部を突破。人間の深層心理をテーマにした、独特な世界観が特徴。

2021年には清水崇監督、綾野剛主演で実写映画化もされ、Netflixで全世界配信された。

あらすじ

物語は、新宿西口で車上生活を送るホームレス・名越進が、医学生・伊藤に出会うことから始まる。名越は70万円の報酬と引き換えに、第六感を芽生えさせるというトレパネーション手術を受ける。手術後、名越は左目で人間を見たとき、異様な形に見えるようになる。伊藤はそれを「他人の深層心理がイメージ化されたもの」と解釈し、その世界を「ホムンクルス」と名付ける。名越はホムンクルスを通して、様々な心の闇を抱える人々と出会い、交流していく。

登場人物

名越 進（なこし すすむ）
主人公。新宿の公園付近で車上生活を送るホームレス。過去には外資系金融のエリートとして働いていたが、整形手術を受けており、過去の記憶を失っている。トレパネーション手術後、ホムンクルスが見えるようになる。

伊藤 学（いとう まなぶ）
医学生。名越にトレパネーション手術を施す。裕福な家庭で育ち、グッピーに強い執着を持つ。名越のホムンクルスの世界では、グッピーが映る水のかたまりをした人間として映る。

組長（くみちょう）
新宿で恐れられるヤクザの組長。名越のホムンクルスの世界では、ロボットに守られた少年として映る。過去のトラウマから罪悪感を抱えながら生きている。

ユカリ
渋谷のブルセラ店で売られている女子高生。名越のホムンクルスの世界では、砂の人間として映る。過剰な教育を受けて育った結果、感情を失っている。

ケンさん
新宿の公園でホームレスをしている男性。名越に親切に接する。

イタさん
新宿の公園でホームレスをしている元料理人。名越のホムンクルスの世界では、球状の液体として映る。過去の出来事から自責の念に駆られ、ホームレスになった。

用語

ホムンクルス
トレパネーション手術を受けた名越に見える、人々の深層心理が具象化した異形の姿。トラウマや心の闇を反映している。

書誌情報

山本英夫『ホムンクルス』小学館〈ビッグコミックス〉、全15巻
山本英夫『ホムンクルス』小学館〈小学館文庫〉、全10巻
江波光則、[山本英夫]、清水崇(監督)『小説 ホムンクルス』小学館〈小学館文庫〉、全1巻

映画

2021年4月2日に劇場公開、その後Netflixで全世界配信。

監督：清水崇
主演：綾野剛

キャスト

名越：綾野剛
伊藤学：成田凌
ユカリ：石井杏奈
組長：内野聖陽

外部リンク

映画『ホムンクルス』
映画『ホムンクルス』公式 (@homunculus_eiga) - X（旧Twitter）
* 映画『ホムンクルス』公式 (@homunculus_eiga) - Instagram

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