ホラーサスペンス大賞

ホラーサスペンス大賞

ホラーサスペンス大賞は、2000年から2005年までの間、幻冬舎、新潮社、テレビ朝日の3社によって主催されていた、ホラーおよびサスペンスの要素を強く持つ長編小説を対象とした公募形式の新人文学賞です。

概要

この賞では、大賞と特別賞の2つの賞が設けられていました。大賞受賞作は、奇数回は新潮社から、偶数回は幻冬舎から刊行されるという特徴がありました。特別賞受賞作は大賞受賞作を刊行しない方の出版社から刊行されました。さらに、受賞者が本賞受賞後に初めて刊行する単行本は、受賞作を刊行しなかった方の出版社から刊行されるというルールがありました。例えば、本賞受賞作が新潮社から刊行された場合、受賞後第一作は幻冬舎から刊行されるという仕組みでした。

受賞作品一覧

以下に、各回の受賞作品を一覧で示します。

第1回（2000年）

大賞：黒武洋 『そして粛清の扉を』
特別賞：安東能明 『鬼子母神』

第2回（2001年）

大賞：五十嵐貴久 『リカ』
特別賞：春口裕子 『火群の館』

第3回（2002年）

大賞：佐藤ラギ 『ギニョル』
特別賞：牧村泉 『邪光』

第4回（2003年）

大賞：高田侑 『裂けた瞳』
特別賞：誉田哲也 『アクセス』

第5回（2004年）

大賞：沼田まほかる 『九月が永遠に続けば』
特別賞：道尾秀介 『背の眼』
最終選考：佐伯塔（塔山郁）『囁く狐』（『悪霊の棲む部屋』）

第6回（2005年）

大賞：吉来駿作 『キタイ』
特別賞：木宮条太郎 『時は静かに戦慄く』

選考委員

各回の選考委員は以下の通りです。

第4回：大沢在昌、桐野夏生、唯川恵
第5回、第6回：綾辻行人、桐野夏生、唯川恵

関連項目

推理小説の賞
日本推理サスペンス大賞（日本テレビ主催、新潮社協力、1988年 - 1994年）
新潮ミステリー倶楽部賞（新潮社主催、1996年 - 2000年）
* 新潮ミステリー大賞（新潮社主催、2012年 - ）

この賞は、ホラーサスペンス小説の分野における新たな才能の発掘と育成に貢献しました。短い期間ではありましたが、数々の優れた作品を世に送り出し、その後のミステリー界を担う作家を輩出しました。

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