ホワイトサンズ

ホワイトサンズ：白い砂漠が広がる地域

アメリカ合衆国ニューメキシコ州ドニャアナ郡に位置するホワイトサンズは、国勢調査指定地域（CDP）であり、2000年の国勢調査では1,323人が暮らしていました。この地域は、ホワイトサンズ・ミサイル実験場の敷地内にあり、実験場関係者の居住地としての役割も担っています。

地理

ホワイトサンズは、北緯32度23分3秒、西経106度29分52秒（32.384064, -106.497698）に位置し、標高は1,292メートルです。CDPの総面積は8.0平方キロメートルで、すべてが陸地です。この地域の特徴は、なんといってもその名前の由来となった広大な白い砂漠です。白い砂漠の面積は712平方キロメートルにも及び、東京23区（621平方キロメートル）よりも広い面積を誇ります。

主要な道路と近隣都市

ホワイトサンズには、以下の主要な道路が通っています。

アメリカ国道70号線
アメリカ国道82号線

また、近隣には以下の都市があります。

ニューメキシコ州アラモゴード（北東）
ニューメキシコ州ラスクルーセス（西）
テキサス州エルパソ（南）

人口統計（2000年国勢調査）

2000年の国勢調査によると、ホワイトサンズには1,323人、432世帯、355家族が居住していました。人口密度は1平方キロメートルあたり165.8人です。

人種構成は、白人が71.43%、アフリカ系アメリカ人が11.56%、ネイティブ・アメリカンが0.98%、アジア系が3.70%、太平洋諸島系が0.08%、その他人種が6.27%、混血が5.97%となっています。また、人口の17.61%はヒスパニックまたはラテン系です。

世帯構成では、18歳未満の子供と同居している世帯が56.0%、夫婦同居世帯が72.0%です。1世帯あたりの平均人数は3.06人、1家族あたりの平均人数は3.45人です。

年齢構成は、18歳未満が37.3%、18歳から24歳が9.4%、25歳から44歳が39.7%、45歳から64歳が13.0%、65歳以上が0.5%となっており、平均年齢は27歳です。

経済状況では、1世帯あたりの平均所得は43,500ドル、1家族あたりの平均所得は47,750ドルです。男性の平均所得は40,402ドル、女性の平均所得は21,250ドルです。住民一人当たりの平均所得は16,186ドルです。貧困線以下の生活を送る家族は1.5%、住民は2.6%です。

白い砂漠

ホワイトサンズの名前の由来である白い砂漠は、ニューメキシコ州トゥラロサ盆地に広がっています。この砂漠の砂は、通常の砂漠の砂とは異なり、石英ではなく石膏（硫酸カルシウム）でできています。石膏は水に溶けやすい性質を持ちますが、この砂漠では地表に大量に堆積しています。

この珍しい砂漠の形成は約1億年前まで遡ります。当時、この地域は浅い海に覆われており、その海が後退する際に塩湖が取り残されました。この湖が蒸発する過程で、海底には塩とともに大量の石膏が残りました。

トゥラロサ盆地は、サクラメント山脈とサン・アンドレス山脈の間に位置し、約6,500万年前に形成されました。地殻変動により大地が隆起し、石膏の堆積物が押し上げられました。山脈からの雨水や雪解け水が石膏を溶かし出し、濃厚な溶液としてトゥラロサ盆地の最下部にあるルセロ湖に流れ込みました。湖の水が蒸発すると、石膏が結晶化し、風化作用により砂粒になりました。南西の風が砂を運び、砂丘を形成しています。

砂丘は年間最大9メートルも移動し、この移動が周囲の自然環境にアルカリ性を与え、植物の生育を困難にしています。

関連情報

ホワイトサンズ・ミサイル実験場
* ホワイトサンズ国定記念物


ホワイトサンズは、その独特な景観と自然環境により、訪れる人々を魅了し続けています。

もう一度検索