ホンダ・アコードツアラー

アコードツアラーについて

アコードツアラー（Accord Tourer）は、本田技研工業によって生産されたステーションワゴン型乗用車です。このモデルには前身としてアコードワゴン（Accord Wagon）があり、本項ではそれについても触れていきます。

初代 アコードワゴン

初代アコードワゴンは1991年に登場し、日本国内での開発が行われ、アメリカで生産されました。構造は、セダンと共通するBピラーから前部をもっており、5ナンバーサイズに収まるよう設計されています。特筆すべきは、その独特のテールゲートデザインで、従来の直立したものとは異なり、斜めに傾斜しています。この設計により、テールゲートの開閉が狭い場所でも容易であるという利点がありました。その基本的なボディサイズは5ナンバー枠内であり、室内の広さはセダンと同等です。

初代は、エンジンにF22A型を搭載し、1992年のマイナーチェンジ後にはABSが標準装備されるなど少しずつ進化しました。利用可能な色は、ダークグレー、ダークブルー、ワインレッドなどで、内装色も選択肢が存在しました。約3年間で3万8千台以上が販売され、一時は納車待ちが発生するなど人気を博しました。

2代目 アコードワゴン

1994年には2代目モデルが発表され、このモデルもアメリカで開発・生産されましたが、日本市場では安価であったことから人気が高まりました。エンジンはF22B型が基本で、後期型にはプレリュード用のH22A型も加わりました。前型の人気を受けて、日本では特に支持を集めましたが、アメリカではあまり売れなかったという背景があります。従って、日本国内で独自の市場を開拓しました。

3代目 アコードワゴン

1997年に登場した3代目は、日本国内専用モデルとなり、エンジンはF23A型を中心に、SiRモデルにはH23A型も採用されました。この代からはHIDヘッドライトが標準装備されるなど、装備面でも進化を遂げています。また、このモデルが3ナンバー登録となったことや、ボディの拡大に伴う車両剛性の向上が特徴です。

4代目 アコードワゴン

2002年に4代目が発売され、すべてのモデルが新開発のK24A型エンジンを搭載していました。このモデルでは、ウイングルーフや直立式のテールゲートが採用され、カーゴスペースの大幅な増加も実現されています。また、電動式リアテールゲートが初採用されたことも注目です。外観や内装も大幅に改良され、先代からの教訓を活かしたデザインが魅力です。

5代目 アコードツアラー

2008年、アコードワゴンの名称が「アコードツアラー」に改名されました。欧州仕様に合わせた変更が行われ、ボディサイズの拡大や、最新の安全性能を備えています。このモデルでは、エンジンが全車プレミアムガソリン仕様に統一され、より洗練さが増しました。2011年にはマイナーチェンジも行われ、より多様なグレードラインアップが登場しました。

続いて、日本国内での販売は2013年に終了しましたが、アコードツアラーは海外市場では引き続き展開されています。これにより、日本国内のステーションワゴン市場には約5年間の空白が生じましたが、アコードツアラーの人気は衰えることはありませんでした。

結論

アコードツアラーはその独自のデザインと実用性から、多くのドライバーに愛されたモデルです。各代ごとに進化し続けたその姿勢が、ホンダの技術とデザイン理念を物語っています。

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