ホンダ・ジョルノ

ホンダ・ジョルノ：レトロデザインと実用性を兼ね備えたロングセラースクーター

ホンダのジョルノは、イタリア語で「おはよう」を意味する言葉に由来する、49ccのメットインスクーターです。1992年の発売以来、そのレトロで可愛らしいデザインと高い実用性から、多くのユーザーに愛され続けているロングセラーモデルとなっています。

初代モデル（AF24型）：レトロスクーターブームの火付け役

初代ジョルノは、ベスパを思わせる丸みを帯びたボディラインが特徴的な、レトロ調のデザインを採用。当時のスクーター市場では珍しいデザインで、女性を中心に人気を集めました。20Lの大容量メットインスペースや、フロントのコンビニフックなど、使いやすさにも配慮された設計も魅力です。

発売後、毎年マイナーチェンジを行い、カラーバリエーションや装備が充実。1997年にはヤマハビーノ、1998年にはスズキヴェルデなど、同様のコンセプトを持つライバルモデルが登場し、「レトロスクーター」というジャンルを確立する役割も担いました。1999年には4ストロークエンジンを搭載した後継車が登場し、生産終了となりました。

2代目モデル（AF70型）：12年ぶりの復活と4ストローク化

約12年ぶりに復活した2代目ジョルノは、中国の新大洲本田摩托有限公司が生産し、ホンダが輸入販売するモデルとなりました。ベースとなったのは、トゥデイという同社のスクーターです。このモデルでは、4ストロークエンジンとPGM-FI電子式燃料噴射装置を採用し、環境性能と燃費性能の向上を図りました。スポーティな「ジョルノ・スポルト」など、バリエーションモデルも登場しました。

3代目モデル（AF77型）：水冷エンジンとさらなる進化

3代目ジョルノは、熊本製作所で生産され、フルモデルチェンジを実施。水冷4ストロークエンジンeSPを搭載し、低フリクション化と燃費向上を実現しました。環境性能の向上はもちろんのこと、デザイン面でも洗練されたスタイルに進化。くまモンとコラボした特別モデルも発売され話題を呼びました。2018年には、ヤマハ発動機との業務提携により、ジョルノをベースとしたヤマハビーノのOEM供給も行われました。

ジョルノ+(プラス)：125ccモデルの登場

2023年には、タイホンダから125ccエンジンを搭載した「ジョルノ+(プラス)」が発表されました。よりパワフルな走りを実現し、新たなユーザー層の獲得を目指したモデルです。

まとめ

ジョルノは、時代とともに進化を続けながら、レトロで可愛らしいデザインと高い実用性を両立してきたモデルです。長年にわたる人気は、そのデザイン性と機能性の高さ、そしてホンダの高い技術力の証と言えるでしょう。これからも、多くのユーザーに愛され続けるモデルとして、進化を続けていくことが期待されます。

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