ホンダ・NSX (2016年)

NSX（エヌエスエックス）

ホンダが手掛けたNSXは、かつて90年代のスーパーカーの象徴となり、その後2016年に新たに生まれ変わったミッドシップ2シーターのハイブリッドスポーツカーです。このモデルは、さらなる進化を遂げ、革新的な技術を搭載していることから、高評価を受けています。

開発とコンセプト

新しいNSXの開発は、栃木県に所在する本田技術研究所が主導しました。これにより、3.5LのV型6気筒ガソリンエンジンがミッドシップに配置され、先代モデルに引き続き高いパフォーマンスを発揮しています。さらに、ハイブリッドシステムであるSPORT HYBRID SH-AWDが搭載され、72個のリチウムイオン電池が電力を供給しています。このハイブリッドシステムには、エンジンを助けるためのダイレクトドライブモーター1基と及び前輪を独立して駆動するツインモーターユニット2基が含まれています。

このシステムにより、エンジン出力は507PS、モーターの出力は合計で581PSに達し、スポーツカーとして素晴らしいパフォーマンスを生み出しています。セダンやクーペに比べて基本性能が高く、加速やコーナリングのスムーズさを実現しています。

デザインと仕様

NSXはそのボディデザインにおいても進化しています。全長4,490mm、全幅1,940mm、高さ1,215mmというサイズは、先代モデルからの幅広い改良を象徴しています。特にエンジンの搭載方向が先代の横置きから縦置きに変更されたことにより、重心が最適化され、高い操縦安定性を実現しました。

工場の生産も注目すべき点です。アメリカのオハイオ州に新たに設立された専用工場で製造され、国内外での需要に応えています。特に車名の由来には、新時代のスーパースポーツ体験である「New Sports eXperience」が含まれ、当モデルが持つ未来的な側面を強調しています。

日本市場での展開

2017年から日本市場で販売が開始され、初期の価格は2,370万円（税込み）と高額なものでした。これにより、ポルシェ911ターボやアウディR8といった同カテゴリーの競合車と同等の市場価値を持つこととなりました。発売以来、NSXは高い評価を受け続け、特に2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーでの特別賞受賞は、ハイブリッドスーパースポーツカーとしてその質の高さを示しています。

業績と評価

新型NSXは数々の賞を受賞しており、特に「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー2017」に選ばれたことは、その性能の証明となっています。さらに、アウディR8やポルシェ911と並ぶスリリングな走行性能が評価され、国内外問わず注目を集めています。

2021年時点での生産累計台数は2,558台で、日本での輸入販売は464台に上ります。しかし、2022年末という一定のスパンでの生産終了が発表され、専用工場はわずか6年間の運用で閉鎖されることとなりました。最終モデル「タイプS」では、限定350台の生産が進められ、その内30台が日本市場に投入されています。

モータースポーツへの貢献

NSXの競技車両であるNSX-GTは、SUPER GT選手権でも活躍しており、その技術力がレースシーンにおいても発揮されています。さらなる進化を遂げるNSXは、レース活動においても重要な役割を果たしており、高性能なエンジニアリングを提示しています。

まとめ

NSXは高性能スポーツカーとしての立ち位置を確立し続け、多くのドライバーに夢を与えています。また、その技術はモータースポーツだけでなく、環境への配慮という新たな課題にも応えています。ハイブリッドシステムであるハイテクなパフォーマンスは、プレミアム・スーパースポーツカーの新片面を開示しました。NSXは単なる車両ではなく、ホンダの技術と創造性を体現する存在です。

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