ボリー (DD-215)

USS Borie (DD-215)

USS Borie (DD-215) は、アメリカ海軍に所属するクレムソン級の駆逐艦であり、第25代海軍長官アドルフ・ボリーにちなんで名付けられました。この艦は、1919年にペンシルベニア州フィラデルフィアで建造が始まり、同年の10月に命名されて進水しました。艦は1920年に艦長E・F・クレメント少佐のもとで正式に就役し、その後の数年間で様々な役割を果たしました。

艦歴の初期には、ボリーはトルコ海域に派遣され、黒海での任務に従事しました。その後、アジア艦隊の第38駆逐艦部隊の一員として、フィリピンや中国の沿岸での活動を行いました。1927年まで、ボリーはカリブ海でも偵察任務を行い、その後ヨーロッパ巡航にも参加しました。1929年まで大西洋艦隊に所属していましたが、その後の3年間は再びアジア艦隊で過ごしました。

1932年から1933年にかけて、ボリーは戦隊旗艦としての改修を受け、その後、第2駆逐艦戦隊に配属されました。1939年まで通常の駆逐艦として太平洋での任務を継続し、第二次世界大戦の勃発に際してはパナマ運河を通って中立パトロールに参加しました。戦争が始まるとボリーはカリブ海での沿岸警備および護衛任務に従事しました。

1943年6月26日、ボリーはカリブ海から出航し、7月30日には護衛空母カード（USS Card, CVE-11）を中心とする対潜部隊に加わりました。この部隊でボリーは3度の哨戒任務を遂行しましたが、1943年11月1日にはドイツの潜水艦U-405と遭遇します。ボリーは爆雷を投下し、U-405が浮上すると、激しい銃撃戦が展開されました。

戦闘の結果、U-405は沈没し、49名の乗組員が亡くなりましたが、ボリーもまた大きな損傷を受けました。この戦闘でボリーの乗組員27名が戦死する事態となり、艦は牽引することができないほどの被害を受けました。翌日、ボリーはUSS Barry (DD-248)によって海没処分される運命を辿りました。

ボリーは第二次世界大戦で3個の従軍星章を授与されており、またカードとの共同作戦で殊勲部隊章も受章しました。彼女の活躍は、アメリカ海軍の歴史において重要な位置を占めており、戦争の厳しさを物語る一幕として記憶されています。

関連項目

• - 第二次世界大戦中のアメリカ海軍の喪失艦一覧

外部リンク

• - USS Borie home page at Destroyer History Foundation
• - uboat.net U-405
• - navsource.org
• - history.navy.mil -ウェイバックマシン（2006年7月24日アーカイブ分）

この記事にはアメリカ合衆国政府が作成したDictionary of American Naval Fighting Shipsからの内容が含まれています。

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