ポテーズ 25

ポテーズ 25（Potez 25）

ポテーズ25（Potez 25またはPotez XXV）は、1920年代に設計されたフランスの航空機で、単発の複座複葉機です。本機は多目的戦闘爆撃機として開発され、戦闘、護衛、戦術爆撃、偵察といった多様な任務を担うことを目指していました。1920年代後半から1930年代初めにかけて、世界中の20ヶ国以上の空軍において標準的な多目的機として採用されたほか、民間用としても人気を博し、特に郵便輸送機として活躍しました。

設計と開発

1923年、アヴィヨン・アンリ・ポテーズ航空機工場は、以前に成功を収めたポテーズ15複葉偵察機の生産を開始しました。その経験を活かし、より重く、速い新しい多目的機の設計に取り掛かり、ポテーズ25と命名されました。試作機は1924年に初めて飛行し、主に強力なエンジンと新設計の翼を特色としていました。ポテーズ25の軍用型には、ポテーズ25 A2偵察機とポテーズ25 B2爆撃偵察機が含まれています。

1925年5月には、試作機が「Service Technique d'Aeronautique」研究所で試験を受け、操縦性、速度、耐久性ともに優れた結果を示しました。この結果を受けて量産が始まりました。第一次世界大戦後の市場では、安価に手に入る他国の多くの機体に対抗するため、ポテーズ25はさまざまなレースに参加しました。

その中で最も有名な成績は、ヨーロッパ・ラリー（7,400 km）と地中海ラリー（6,500 km）で、どちらもポテーズ25を操縦したパイロットが優勝するという快挙を成し遂げました。1930年6月には、ポテーズ25が郵便輸送中にアンデス山脈に墜落する事故が発生しましたが、乗員は見事に救出され、元気に帰還しました。

これらの業績が評価され、ポテーズ25は多くの国に購入され、約2,500機がフランス国内で生産されました。特に1925年にポーランドがライセンス生産を開始し、150機が各航空機工場で製造されました。

他にもポテーズ25は日本にも輸入されており、様々な国で使用されました。それらの中には、フランス、エストニア、エチオピア、ギリシャ、ユーゴスラビアなどが含まれています。

各型

ポテーズ25には多くの派生モデルが存在します。それらの一部を以下に示します。

• - ポテーズ 25 A.2: 複座観測機。520馬力のエンジン装備。
• - ポテーズ 25 ET.2: 複座中間練習機。
• - ポテーズ 25 TOE: 生産数が最も多く、2,270機製作されたモデル。

また、特別な改良を受けたモデルも存在し、郵便輸送や訓練用の機体も多数存在しました。ポテーズ25の機体は、優れた性能と多用途性により、多くの国で採用されたのです。

使用者

ポテーズ25は機体性能やその多様性から多くの国において利用されました。フランスの航空会社や軍隊、アメリカ軍などもいち早く採用し、さらにはブラジル、エストニア、日本などの国々でも使用されました。この機体は、各国の航空戦力において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

結論

ポテーズ25は1920年代の航空機の中で特に成功した一機であり、その多用途性が高く評価されました。さまざまな国で生産、使用され、特に民間部門においても成功を収めたことから、その影響力と重要性は現在でも記憶されています。

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