ポラリス・キャピタル・グループ

ポラリス・キャピタル・グループ株式会社とは

ポラリス・キャピタル・グループ株式会社は、2004年に設立された日本のプライベート・エクイティ・ファンド（PEファンド）運営会社です。みずほ証券と興銀第一ライフ・アセットマネジメント（現アセットマネジメントOne）の出資により設立されました。同社は、オーナー事業承継、大企業の子会社・事業部門の切り出しや非公開化、他のファンドからの買い取りといった様々な投資戦略を展開しています。創業以来、40件近い投資を実行し、2022年時点での運用資産は約3,500億円に達しています。

沿革

• - 2004年9月: みずほ証券と興銀第一ライフ・アセットマネジメントがそれぞれ50%出資し、資本金2億円で「ポラリス・プリンシパル・ファイナンス株式会社」として設立。
• - 2004年11月: ポラリス1号ファンド（出資総額296億円）を設立。
• - 2007年11月: ポラリス2号ファンド（出資総額319億円）を設立。
• - 2010年3月: 社名を「ポラリス・キャピタル・グループ」に変更。
• - 2011年10月: 大阪支社を開設。
• - 2012年7月: ポラリス3号ファンド（出資総額391億円）を設立。
• - 2016年12月: ポラリス4号ファンド（出資総額376.5億円）を設立。海外ファンドと合わせると750億円規模。
• - 2019年11月: ポラリス5号ファンド（出資総額497.5億円）を設立。海外ファンドと合わせて1,500億円規模。

投資実績

ポラリスは、以下のような企業に投資を行ってきました（社名は出資当時のもの）。

• - 1号ファンド:

- スマイル
- ドラッグイレブン（2007年、JR九州へ全株式譲渡）
- 大興製紙（2015年、経営陣等に全株式譲渡）
- キューサイ（2010年、コカ・コーラウエストへ全株式譲渡）
- トップツアー（2013年、東武鉄道へ全株式譲渡）
- 駅探（2011年、東京証券取引所上場時に株式売却）

• - 2号ファンド:

- 日本オイルポンプ（2013年、ウェンデルへ譲渡）
- カロナール（2012年、ユニゾン・キャピタルへ譲渡）
- オークネット（2017年、東京証券取引所再上場時に株式売却）
- サムカワフードプランニング（2013年、クリエイト・レストランツ・ホールディングスへ譲渡）
- ワークスアプリケーションズ（2017年、ACAインベストメントへ全株式譲渡）
- 関東運輸（2015年、セイノーホールディングスへ全株式譲渡）
- VOYAGE GROUP（2014年、東京証券取引所上場時に株式売却）
- マイランド

• - 3号ファンド:

- ソシエ・ワールド
- クリーンサアフェイス技術
- 江戸一
- ファクトリージャパングループ
- LYKAON
- AimedicMMT
- 淀川変圧器
- AIメカテック
- ハイビック
- ノバレーゼ

• - 4号ファンド:

- BAKE
- エルビー
- FCNTおよびジャパン・イーエム・ソリューションズ
- オーネット
- トキコシステムソリューションズ
- HITOWAホールディングス
- i-PRO

• - 5号ファンド:

- 総合メディカル
- ジオテクノロジーズ
- リンクステック
- スペースバリューホールディングス
- エクラシアHD
- ソーシャルインクルー
- 宣伝会議およびマスメディアン

投資失敗事例

• - 株式会社フーセンウサギ: 2006年5月に投資を行い、100%子会社化。経営改善を目指しましたが、業績は悪化。2013年10月に自己破産。
• - FCNT株式会社: 2018年1月に投資。富士通グループから切り離された携帯電話端末事業会社でしたが、競合激化と為替変動の影響で業績が悪化。2023年5月30日に民事再生法を申請。

紛争事例

• - 株式会社ワークスアプリケーションズ: 2011年にマネジメントバイアウトで非上場化。2017年にACAインベストメントに売却後、同社で多額損失が発生。ACAはポラリスに賠償を請求。訴訟は現在も係争中です。

不祥事

• - ポラリスの元社員が、総合メディカルホールディングスとスペースバリューホールディングスに対する株式公開買い付け情報を基に、インサイダー取引を行ったとして、証券取引等監視委員会によって告発されました。この事件を受け、ポラリスは再発防止策を講じています。

メディアの反応

• - FACTAは「企業の秘密を扱うPEファンドにとって社員のインサイダー取引は致命的」と批判。
• - 会社四季報オンラインは「異常事態」と批判。

ポラリス・キャピタル・グループは、積極的な投資活動を行う一方で、投資失敗や紛争、不祥事といった課題にも直面しています。これらの経験を踏まえ、今後の事業運営の透明性向上と再発防止策の徹底が求められます。

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