ポルヴォー

ポルヴォーは、フィンランドの南海岸、ウーシマー県に位置する歴史ある都市です。スウェーデン語ではボルゴと呼ばれ、ヘルシンキから東へ約50キロメートルの場所にあります。ポルヴォー川が街を流れ、その周辺には古い要塞跡が残っています。中世の面影を色濃く残すフィンランドの6つの都市の一つであり、その歴史は14世紀にまで遡ります。

歴史

1346年に設立されたとされるポルヴォーは、フィンランドで2番目に古い町として知られています。1721年には、スウェーデンがロシアとの戦争に敗れた後、司教の滞在地がこの地に移されました。1809年には、フィンランド全土がスウェーデンからロシア帝国に譲渡され、フィンランド大公国が成立。アレクサンドル1世はポルヴォーで議会を開催し、重要な転換点となりました。1992年には、イングランド国教会と北欧・バルト海沿岸諸国のルター派教会の代表者が会談し、ポルヴォー・コミュニオンが確立されました。2011年には、東ウーシマー県がウーシマー県に統合され、ポルヴォーはウーシマー県に所属することになりました。

都市開発

ポルヴォーの旧市街は、ガムラスタンのような古い街並みが特徴で、木造の家々が重厚な街道沿いに並んでいます。旧市街の中心にはポルヴォー大聖堂がありますが、2006年に放火により屋根が焼失しました。現在、河岸の木造倉庫群はユネスコの世界遺産候補となっています。19世紀初頭には、この街の価値を認識した当局により、新市街が建設されました。旧市街の景観に配慮し、新市街も木造建築が採用されています。

20世紀末にはポルヴォー川西岸の開発が進み、旧市街と対岸を結ぶ新たな橋が建設されました。トーマス・シートネン氏の設計によるこの橋は、道路橋と歩道橋を兼ね備え、西岸地区は旧市街のデザインを基に設計されています。また、新たな大型商業施設の建設も進められています。ポルヴォー駅は現在、定期旅客輸送は休止しており、夏季の土曜日のみヘルシンキからの観光列車が運行されています。

人口と著名人

ポルヴォーの人口は2021年12月31日時点で51,135人です。

この街の出身者には、サッカー選手のサミ・ヒーピア、自転車競技選手のキェル・カルストルム、ロシア帝室家長のウラジーミル・キリロヴィチ・ロマノフなどがいます。

姉妹都市

ポルヴォーは、以下の都市と姉妹都市関係を結んでいます。

ダールヴィーク（アイスランド）
ディンケルスビュール（ドイツ）
ハーマル（ノルウェー）
ハンコック（アメリカ、ミシガン州）
カミエニ・ポモルスキ（ポーランド）
ルンド（スウェーデン）
ティーレソー（スウェーデン）
ヴェンツピルス（ラトビア）
ヴィボー（デンマーク）
ヴィイムシ（エストニア）
ヴィリャンディ（エストニア）

その他

ポルヴォーには、小惑星ポルヴォーや、近隣の自治体アスコラも関連する項目として挙げられます。

外部リンク

公式サイト
* Porvoonjoki Estuary - Stensböle | Ramsar

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