ルンド

スウェーデンの古都、ルンド

ルンドは、スウェーデン南部のスコーネ県に位置する都市で、同県最大の都市マルメの北東にあります。約9万4千人の人口を擁し、その歴史は990年頃にまで遡ります。ルンドは、ルンド大聖堂やルンド大学といった歴史的建造物と教育機関が共存する、独特の魅力を持つ都市です。

学術都市としてのルンド

ルンドは「大学の街」として知られ、人口の約4割をルンド大学の職員と学生が占めています。ルンド大学は、スウェーデン国内でも有数の名門大学として知られ、その存在がルンドの都市としてのアイデンティティを形成する重要な要素となっています。ルンド大学植物園も、地域住民や観光客にとって憩いの場となっています。

地理と交通

ルンドは、エーレスンド海峡から10km弱、マルメから15kmという近距離に位置しています。また、スウェーデン第2の都市ヨーテボリまでは約250km、首都ストックホルムまでは約600kmと、国内の主要都市へのアクセスも比較的良好です。さらに、北部最大の都市ウメオまでは1200kmと、スウェーデン国内の広がりを感じさせます。

産業と経済

ルンドは、ソニーモバイルコミュニケーションズやエリクソンといったハイテク産業が集積する場所としても知られています。また、電気通信関連の企業も多く、技術革新の拠点としての役割も担っています。医療機器メーカーのガンブロや製薬会社のアストラゼネカもルンドに拠点を置いており、これらの企業がルンドの経済を支えています。さらに、エキスパート・メーカーはスウェーデン全土で利用される高機能検索エンジンを提供しており、技術力の高さを示しています。

アルファ・ラバルは熱交換器と遠心分離器の分野で世界的なシェアを持ち、テトラパックは紙パックメーカーとして世界的に有名で、両社ともルンドに本社を構えています。これらの企業がルンドの産業を世界に発信する原動力となっています。

国際色豊かな都市

2017年時点での統計では、ルンド市民の約18.8%が外国出身者であり、国際色豊かな都市であることが伺えます。これは、ルンド大学への留学生や、国際的な企業に勤める外国人が多く居住していることによるものと考えられます。また、人口の半分近くがルンド大学の学生であることから、若者が多く活気ある街であることがわかります。

文化と交流

ルンドは、多くの姉妹都市と交流があり、デンマークのヴィボー、ノルウェーのハーマル、フィンランドのポルヴォー、アイスランドのダールヴィーク、フランスのヌヴェール、ニカラグアのレオン、ドイツのグライフスヴァルト、ポーランドのザブジェなど、世界各地の都市との交流を通じて文化的な多様性を育んでいます。

ルンド出身の著名人

ルンドは、様々な分野で活躍する著名人を輩出しています。総合格闘家のアキラ・コラサニ、俳優のマックス・フォン・シドー、オルタナティヴ・ロックバンドのザ・レディオ・デプト、DJで音楽プロデューサーのアクスウェルなどがいます。

観光スポットと関連情報

ルンドには、ルンド大聖堂やルンド大学植物園などの観光スポットがあります。また、ルンド中央駅やルンド天文台も訪れる価値のある場所です。小惑星ルンディアは、ルンドに因んで命名されています。ルター派世界連盟や北海帝国といった歴史的なつながりも、ルンドの歴史を語る上で重要な要素です。

外部リンク

ルンドの公式サイトでは、市の最新情報や観光情報などを確認することができます。

ルンド公式サイト（スウェーデン語）（英語）
Klingavälsån-Krankesjön | Ramsar

ルンドは、歴史と文化、学術と産業が調和した、魅力的な都市です。

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