マイク・ウィット

マイケル・アトウォーター・ウィット：エンゼルスを彩った長身右腕

マイケル・アトウォーター・ウィット（Michael Atwater Witt, 1960年7月20日 - ）は、カリフォルニア州フラートン出身の元プロ野球選手。1980年代にカリフォルニア・エンゼルス（現ロサンゼルス・エンゼルス）のエースとして活躍し、その長身から投げ下ろす速球とカーブでファンを魅了しました。

プロ入りからエンゼルスでの活躍

1978年のMLBドラフトでカリフォルニア・エンゼルスから4巡目指名を受け入団。1981年4月11日にメジャーデビューを果たします。同年はストライキでシーズンが短縮されましたが、9月28日のシカゴ・ホワイトソックス戦でメジャー初完封を記録するなど、8勝9敗、防御率3.28と好成績を収め、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票では5位に入りました。

1982年には8勝を挙げ、チームの地区優勝に貢献。しかし、ミルウォーキー・ブルワーズとのリーグチャンピオンシップシリーズでは、第3戦にリリーフ登板したのみで、チームはリーグ優勝を逃しました。

1984年は、ウィットにとって飛躍の年となります。6月22日から6連勝を記録し、7月23日のマリナーズ戦では自己最多の16奪三振で完投勝利。そして、9月30日のテキサス・レンジャーズとのシーズン最終戦で、投球数94、10奪三振でMLB史上11人目の完全試合を達成しました。シーズン最終戦での達成は史上初であり、1-0での達成は1965年以来という記録的なものでした。

1986年には自身初のオールスターゲームに選出され、7月には7連勝、8月には5勝0敗、防御率0.21という圧巻の成績でピッチャー・オブ・ザ・マンスを受賞。自己最高となる18勝（10敗）、防御率2.84、208奪三振を記録し、チームの地区優勝に大きく貢献しました。ボストン・レッドソックスとのリーグチャンピオンシップシリーズでは、第1戦に先発して1失点完投勝利を挙げましたが、チームはまたもリーグ優勝を逃しました。サイ・ヤング賞の投票では3位に入っています。

ヤンキースへの移籍と引退

1990年5月、デイヴ・ウィンフィールドとの交換トレードでニューヨーク・ヤンキースに移籍。しかし、エンゼルス時代のような活躍は見られず、1993年限りで現役を引退しました。

プレイスタイルと評価

200cmの長身から投げ下ろすフォーシームとカーブを武器に、1980年代に109勝を挙げたウィット。エンゼルスの本拠地から程近いフラートンの出身であり、ご当地選手として絶大な人気を誇りました。その精密なコントロールと、観客を沸かせる投球術は、多くのファンを魅了し続けました。

記録

オールスターゲーム選出：2回 (1986年、1987年)
完全試合：1回 (1984年9月30日)

背番号
44 (1981年 - 同年途中)
39 (1981年途中 - 1990年途中)
22 (1990年途中 - 同年)
36 (1991年)
* 39 (1993年)

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