マイク・ケキッチ

マイケル・デニス・ケキッチ

マイケル・デニス・ケキッチは、1945年4月2日生まれのアメリカ合衆国カリフォルニア州出身の元プロ野球選手です。投手として1960年代から1970年代にかけて活躍し、特に彼のユニークな私生活やエピソードが注目されました。

経歴

ケキッチは1964年にロサンゼルス・ドジャースに入団し、1965年にはメジャーデビューを果たします。1969年にはニューヨーク・ヤンキースに移籍し、同僚であったフリッツ・ピーターソンとは非常に特異な関係を持っていました。両者は妻や子供、ペットを交換するという大胆な行動に出て「スワッピング投手」としてスポーツ界の話題をさらいました。このエピソードは、1973年にスポーツ情報サイト「ブリーチャー・レポート」により「MLB史上最も衝撃的な場外の瞬間50」の1位に選ばれました。

その後、1973年にはクリーブランド・インディアンスに移籍し、1974年にはテキサス・レンジャーズの傘下チームでプレーしましたが、同年の6月に日本ハムファイターズに入団しました。この当時、日本ハムは選手のトラブルに見舞われていたため、彼は急遽チームに加わることになりました。

ケキッチは1974年の7月7日に、後楽園球場でロッテオリオンズとの試合で初登板を果たしますが、2回1失点で敗戦投手となりました。続く7月9日の南海ホークス戦では先発として7回無失点の好投を見せましたが、勝敗は付かず。その後、7月13日に太平洋クラブライオンズ戦で9回2失点と好投し、初勝利と初完投を達成しました。

しかしケキッチは制球難に悩まされ続け、1試合で10与四球を記録し、これはプロ野球のワースト記録となりました。中西太監督は彼の投球に対して複雑な心境を語り、ケキッチ自身も試合後にその記録を知り驚く姿を見せました。投球成績は5勝11敗、防御率4.13でした。

一方、彼の打撃も注目に値しました。特に打った時のパフォーマンスが高く評価され、合計で23打数9安打、打率.391を記録しました。元プロ野球選手の張本勲はその実力に驚き、野手としての適性を称賛しました。しかしシーズン終了後、彼はチームを去ることとなります。

帰国後、彼はテキサス・レンジャーズでメジャーリーグに復帰し、リリーフとして活躍しました。その後はメキシカンリーグやドミニカでのプレーを経て、1980年に現役を引退しました。

引退後は再婚し、ニューメキシコ州アルバカーキ近郊に居住しています。彼のユニークなキャリアは多くのファンの記憶に刻まれています。

もう一度検索