マイケル・マナ

スティービー・リチャーズ：プロレス界の多才なベテラン

スティービー・リチャーズ(本名マイケル・マナ)は、1971年10月9日ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれのアメリカ人プロレスラーです。長年に渡り、ECW、WWE、TNAなど複数の団体で活躍し、そのキャリアは多岐に渡るキャラクターと数々のタイトル獲得によって彩られています。

華麗なるキャリアの軌跡

アイアン・マイク・シャープ主宰のレスリングスクールで鍛錬を積んだリチャーズは、1992年2月25日、ECWでプロレスラーデビューを果たします。初期はレイヴェンの片腕として活動し、後にnWoのパロディ集団であるbWoを結成。ケビン・ナッシュを模した「ビッグ・スティービー・クール」として人気を博しました。その後、WCWへの移籍を経て再びECWへ復帰、さらには1998年には日本にも初来日を果たしています。

1999年、WWEに移籍。当初はコミカルなキャラクターとして活躍していましたが、2000年にリングネームをスティーブン・リチャーズに変更。風紀検閲をテーマとしたヒールユニット「RTC」を結成し、ブル・ブキャナンやザ・グッドファーザーらと共にWWEの主軸を担います。2001年にはWWE対WCW・ECW連合軍（アライアンス）抗争ではアライアンス側に加わり、クロニックのマネージャーも務めました。

アライアンス崩壊後はハードコアマッチを中心に活動し、2002年末からはビクトリアとのコンビでサイコ系のキャラクターへと転向。RAWの前座番組「ヒート」では「スティービー・ナイト・ヒート」を名乗り、RAWではジョバーとしてクリス・マスターズらと対戦しました。私生活では2003年11月、主催したホームパーティーで悲しい事故に遭遇。参加者のクラッシュ・ホーリーが死去するという事件がありました。

2005年、WWE ECW's One Night StandでbWoが再結成されると、リチャーズはスマックダウンに移籍しリーダーに就任。メキシクールズと抗争を繰り広げますが、敗北後は再び以前のキャラクターに戻り、スマックダウンの前座番組「ヴェロシティ」を主戦場としました。その後は出場機会が減るものの、2006年にはシェイン・マクマホンのスパーリングパートナーを務めるなど、WWEでのキャリアを継続。ECWの復活に伴い、スティービー・リチャーズのリングネームでECWに移籍しました。

2007年にはケビン・ソーンと抗争を繰り広げ、ECW 100回目の放送ではゲスト解説も務めますが、2008年にWWEを解雇されます。その後はTNAに移籍し、「ドクター・スティービー・リチャーズ」として活動。ミック・フォーリーやレイヴェンらと共にEV 2.0を結成して活躍しました。

TNA離脱後は、Lucha Libre USA、Extreme Rising、CCW、ICW、ACPWなど複数の団体を渡り歩き、数々のタイトルを獲得。特に2012年にはExtreme Rising世界王座を獲得するなど、その活躍は衰えることを知りません。2013年には複数の団体で王座を獲得し、複数のタイトルを同時に保持するという偉業を成し遂げました。

多彩なキャラクターと得意技

リチャーズは長年のキャリアの中で、コミカルなキャラクターからサイコパス、医者まで、様々なキャラクターを演じ分けました。そのレスリングスタイルも状況に応じて変化し、観客を魅了しました。

得意技には、ECW時代からの看板技である「スティービー・キック」(スーパーキック)、「スティービーT」(ダブルアームDDT)、「スウィート・チン・ミュージック」(ショーン・マイケルズ風) 、bWo時代のフィニッシャー「スティービー・ボム」(ジャックナイフ・パワーボム)、TNA時代の「ジェネラル・アネスシージャ」(ボディシザースからのコブラクラッチ)などがあります。

輝かしいタイトル獲得歴

リチャーズはWWEハードコア王座を21回獲得するなど、数々のタイトルを獲得。ECW世界タッグ王座(w/レイヴェン)、NWAナショナルヘビー級王座、NWA世界ライトヘビー級王座など、その数は枚挙に暇がありません。その他にも、Extreme Rising世界王座、ACPWヘビー級王座、SCWタッグ王座など、様々な団体のタイトルを獲得しています。

結論

スティービー・リチャーズは、長きに渡るキャリアの中で様々なキャラクターを演じ、数々のタイトルを獲得してきた、プロレス界のレジェンドと言える存在です。その独特のキャラクター性と高いレスリング技術は、多くのプロレスファンを魅了し続けています。彼の功績は、プロレス史に燦然と輝くものと言えるでしょう。

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