マインディング

競走馬マインディングの輝かしい経歴

鹿毛の競走馬マインディング（Minding、2013年2月10日生まれ）は、2015年から2017年にかけて、イギリスとアイルランドの競馬界で輝かしい活躍を見せました。類まれな才能と強さを持ち合わせた彼女は、数々のG1競走を制覇し、競馬史にその名を刻んでいます。

2歳時（2015年）の活躍

2015年、レパーズタウン競馬場でのデビュー戦では惜しくも2着に終わりましたが、続くレースで初勝利を挙げます。その後、重賞初挑戦となったデビュータントステークス（G2）では2着と健闘し、勢いに乗ってG1初挑戦となるモイグレアスタッドステークス（G1）に臨みました。ここでは、前走の勝ち馬を3/4馬身差で退け、見事G1初制覇を達成します。さらに、ライアン・ムーア騎手とのコンビで挑んだフィリーズマイル（G1）でも勝利を収め、この年だけでG1を2勝する活躍を見せました。その年の活躍が評価され、カルティエ賞最優秀2歳牝馬に選出されています。

3歳時（2016年）の圧倒的な強さ

3歳シーズンを迎えたマインディングは、英1000ギニー（G1）に挑みます。圧倒的な1番人気に応え、ライバルであるバリードイルに3馬身半差をつける圧勝劇を演じました。この勝利を受け、管理するエイダン・オブライエン調教師は、英ダービーへの挑戦も視野に入れつつ、愛1000ギニー（G1）と英オークス（G1）を主要目標に据えました。愛1000ギニーでは、英1000ギニーで破ったジェットセッティングにアタマ差惜敗しましたが、続く英オークスでは再び1番人気に支持され、2着馬に1馬身3/4差をつけて勝利しました。

その後もマインディングの勢いは止まらず、古馬との初対戦となったプリティーポリーステークス（G1）、ナッソーステークス（G1）とG1を連勝します。ナッソーステークスでは、後のブリーダーズカップ・フィリー＆メアターフを制するクイーンズトラストを相手に勝利しました。G1を3連勝したマインディングは、愛チャンピオンステークス（G1）にも出走しましたが、アルマンゾルとファウンド（後の凱旋門賞馬）に敗れ3着となりました。しかし、その後クイーンエリザベス2世ステークス（G1）を制し、この年7戦5勝という素晴らしい成績でシーズンを終えました。3歳時の活躍により、カルティエ賞最優秀3歳牝馬および年度代表馬に選出されています。

4歳時（2017年）と繁殖牝馬として

4歳シーズンを迎えたマインディングは、7ヶ月ぶりの実戦となったムーアズブリッジステークス（G2）を3馬身半差で制しましたが、その後故障のため現役を引退しました。

引退後は繁殖牝馬として日本のノーザンファームで繋養され、2019年には父ディープインパクトの牡馬、2020年には牝馬を出産しました。そして2023年には、産駒であるヘンリーロングフェローがフューチュリティーステークス、ヴィンセントオブライエンステークスを制し、産駒初のG1制覇を達成しました。

輝かしい血統

マインディングの全妹には、2021年アイリッシュ1000ギニーを制したエンプレスジョセフィン、2022年イギリスオークスを制したチューズデーがいます。彼女たちの活躍も、マインディングの優れた血統を示しています。

マインディングは、その類まれな才能と強さ、そして華麗な戦績によって、競馬史に永遠にその名を刻む、伝説的な競走馬と言えるでしょう。

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