マギー・メイ (ロッド・スチュワートの曲)

マギー・メイ (Maggie May)

ロッド・スチュワートのアルバム『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』に収録されている「マギー・メイ」は、彼の代表曲の一つとして知られています。この曲は、スチュワートとマーティン・クイッテントンとの共作で、年上の女性との関係に葛藤する若い男性の感情を描いています。このテーマは、ロッド自身の経験に基づいていると言われています。

誕生と成功

当初、イギリスでは「リーズン・トゥ・ビリーヴ」のB面としてリリースされましたが、ラジオDJたちがB面である「マギー・メイ」を気に入り、積極的にオンエアしたことで人気に火がつきました。その結果、イギリスのチャートで1位を獲得し、アメリカのトップチャートにもランクインする大ヒットとなりました。

アルバム『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』も、この曲の成功を受けてイギリスとアメリカの両国でチャート1位に輝き、ビートルズやサイモン&ガーファンクルと並ぶ快挙を達成しました。このアルバムの成功は、ソロアーティストとしてのロッド・スチュワートのキャリアを確立する上で非常に重要な出来事となりました。

ロッド・スチュワート自身は、この曲がなぜここまで大きなヒットになったのか、いまだに理解できないと語っています。「この曲にはメロディーがない。十分な個性と見事なコードはあるけれど、メロディーはない」と彼は述べています。しかし、この曲の持つ独特の魅力が、多くの人々の心を捉えたことは間違いありません。

その後

「マギー・メイ」は、1976年12月にイギリスのチャートに再登場しましたが、最高位は31位にとどまりました。

評価

この曲は、音楽業界からも高い評価を受けています。ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500（2010年版）では、131位にランクインしています。また、ギターワールド誌が選ぶ「偉大なる12弦ギターソング」では、16位に選ばれています。

カバーバージョン

「マギー・メイ」は、数多くのアーティストによってカバーされています。エドウィン・マッケイン、ブラー、ウェット・ウェット・ウェット、ベン・ミルズ、キルカ（フィンランド語詞）などがカバーバージョンを発表しています。また、メリッサ・エスリッジ、ザ・ポーグス、ダーティ・スリーなどがコンサートで演奏しています。スペインのロックバンドM-Clanは、翻訳版のこの曲を自身のアルバム『Sin enchufe』(Unplugged)用に録音しました。

日本では、岩川浩二がKozzy Iwakawa名義で2011年にリリースしたアルバム"Rods and Mockers"に収録しています。

その他

この曲のギター・ソロは、北インドの映画作曲家Devaによって映画「Aasai」用に盗用されたというエピソードもあります。

「マギー・メイ」は、発表から数十年経った今でも、多くの人々に愛され続けている名曲です。

もう一度検索