マグネロボシリーズ

マグネロボシリーズ：磁力が生んだ革新的ロボットアニメの世界

マグネロボシリーズは、1970年代にタカラ（現タカラトミー）がスポンサーとなり展開された、マグネモ規格のロボットアニメシリーズです。このシリーズは、玩具とアニメが連動し、独特な魅力を放ちました。

マグネモとは

マグネモは、タカラが開発したロボット玩具の規格で、金属製の球体関節と磁石を利用してパーツの脱着・交換を可能にした画期的な構造を持ちます。この構造により、玩具は高い可動性とカスタマイズ性を実現しました。マグネモの主な特徴は以下の通りです。

- 磁力によるパーツ交換: 球体関節に内蔵された磁石により、パーツの着脱が容易。
- 高い可動性: 球体関節により、自由なポージングが可能。
- 互換性: 一部の製品間では、パーツの互換性があり、自由な組み合わせを楽しめる。

マグネモの技術は、磁力線密度を高めて吸着力を向上させる工夫が凝らされており、フェライト[[磁石]]単体よりも安定した吸引力を実現しました。

シリーズの変遷

マグネロボシリーズは、『鋼鉄ジーグ』（1975年 - 1976年）から始まりました。当初、『鋼鉄ジーグ』には「マグネロボ」という名称はありませんでしたが、第2作『マグネロボガ・キーン』（1976年 - 1977年）からこの名称が用いられるようになりました。その後、『超人戦隊バラタック』（1977年 - 1978年）を加えて、東映動画で3作が制作されました。

- 鋼鉄ジーグ: シリーズの先駆けとなった作品。磁石を用いたパーツ交換が特徴。
- マグネロボガ・キーン: シリーズ名が冠された作品。より多彩な合体・変形機構が導入。
- 超人戦隊バラタック: 5人の少年少女が合体する巨大ロボット。シリーズの集大成。

また、タツノコプロでは、並行して『ゴワッパー5 ゴーダム』（1976年）も製作され、後にこれらを含めて『マグネロボシリーズ』と呼ばれるようになりました。

注意点

磁石を使用している玩具であるため、砂鉄などの鉄片の吸着や、磁気記録装置への影響に注意が必要です。特に、小型で強力なネオジム磁石を使用している場合は、磁気記録媒体への影響が大きくなる可能性があります。

他社への影響

マグネモのコンセプトは、タカラだけでなく、他社のロボット玩具にも影響を与えました。ポピー（現バンダイ）の『超電磁ロボコン・バトラーV』や『超電磁マシーンボルテスV|超電磁マシーン_ボルテスV』など、一部に磁石を使用した玩具が登場し、劇中の合体シーンを再現しました。

バンダイからは『テツワン探偵ロボタック』が発売され、2000年代に入っても『ミクロマン200X』シリーズや『ダイナマイト　アクション!』シリーズなど、マグネモのコンセプトを受け継ぐ商品が展開されています。