マスカレード (レオン・ラッセルの曲)

マスカレード (This Masquerade)

『マスカレード』は、1972年にレオン・ラッセルが発表した楽曲で、1976年にはジョージ・ベンソンによるカバーが大ヒットを記録しました。この曲は、豊かなメロディと深い歌詞が特徴で、多くのアーティストにインスピレーションを与えました。

レオン・ラッセルのオリジナル

レオン・ラッセルのオリジナル版は、1972年にリリースされたアルバム『カーニー (Carney)』に収録されています。このアルバムのシングル『タイト・ロープ』のB面にも入っており、当初は日本盤シングルで「マスカラード」と表記されていましたが、後に関名が訂正されました。ジョージ・ベンソンのヒットを受けて、1977年には「マスカレード」をA面として新しい日本盤シングルが発行されました。さらに、ラッセルの遺作アルバム『ラスト・レコーディング〜彼方の岸辺で』（2017年）には、この曲の新しいアレンジが収録されています。

ジョージ・ベンソンによるカバー

1976年にリリースされたジョージ・ベンソンのバージョンは、アルバム『ブリージン (Breezin')』に収められ、すぐに人気を博しました。彼のバージョンは、アメリカのポップチャートで10位、R&Bのチャートで3位にランクインし、キャッシュボックスでも12位に達するなどの記録を残しました。カナダでも特に人気が高く、RPMのポップ・シングル・チャートにおいて8位に位置しました。1977年の第19回グラミー賞では、ベンソンのバージョンが最優秀レコード賞を受賞し、最優秀楽曲賞や最優秀男性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞にもノミネートされました。

その他のカバー・バージョン

この曲は多くのアーティストによってカバーされています。ヘレン・レディは1972年のアルバム『I Am Woman』に収録し、1978年のライブ・アルバムでも披露しました。また、カーペンターズは1973年の『ナウ・アンド・ゼン』に収録し、テレビ番組でエラ・フィッツジェラルドとパフォーマンスするメドレーでもこの曲を取り上げました。収録したことがある他のアーティストには、ローランド・カーク、シャーリー・バッシー、イタリアの歌手ミーナ・マッツィーニ、さらにはサクソフォン奏者デイヴィッド・サンボーンなどがいます。さらには、ウクライナのボーカル・バンドManSoundやクロアチアのラドイカ・シュヴェルコなどもこの楽曲を自身の作品に組み込んでおり、広範囲にわたる人気を持つ曲です。

大衆文化における存在感

レオン・ラッセルのオリジナル版は、映画『エクソシスト』を手掛けたウィリアム・フリードキン監督の心理スリラー映画『BUG/バグ』のサウンドトラックに使用され、サウンドトラック・アルバムも2007年にリリースされました。さらに、映画『幸せのちから』にもこの曲が使用されており、多くの人々に感動を与えています。

『マスカレード』は、音楽のジャンルを超えて多くのアーティストに影響を与え、数々の名演によってその魅力を今でも伝え続けています。

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