マセラティ・レヴァンテ

マセラティ レヴァンテ：地中海東風を思わせる、イタリアンスポーツSUV

2016年、マセラティはブランド初となるSUV、レヴァンテを発表しました。車名はイタリア語で「地中海からジブラルタル海峡へ吹き抜ける東風」を意味し、力強さと優雅さを兼ね備えたモデルに相応しいネーミングと言えるでしょう。

レヴァンテは、2011年のフランクフルトモーターショーで発表されたSUVコンセプトカー「クーバン」をベースに開発されました。100年以上の歴史を持つマセラティにとって、SUV市場への参入は大きな挑戦であり、同時にブランドの新たな可能性を切り開く試みでもありました。

洗練されたデザインとスポーティな走り

レヴァンテのデザインは、マセラティのデザインセンターであるチェントロ・スティーレが担当。マセラティ伝統のフロントエンドデザインや、サイドの3連エアダクトなど、ブランドアイデンティティを巧みに取り込みながら、SUV特有の力強さと洗練されたエレガンスを融合させています。

インテリアは、上質な素材と高度なクラフトマンシップによって生み出されたラグジュアリーな空間が広がります。ドライバーを包み込むような快適なシート、そして直感的に操作できるインフォテインメントシステムなど、長時間のドライブでも快適さを保てるよう細部までこだわりが感じられます。

パワフルなエンジンと高度な技術

レヴァンテには、フェラーリとの共同開発によるパワフルなエンジンが搭載されています。初期モデルには3.0L V型6気筒DOHCツインターボエンジンが採用され、最高出力350PSを誇ります。上級モデルのレヴァンテSでは、最高出力が430PSにまで向上しています。さらに、2018年には3.8L V型8気筒DOHCツインターボエンジンを搭載したレヴァンテGTSとレヴァンテ・トロフェオも追加され、最高出力はそれぞれ550PS、590PSに達します。

駆動方式には、マセラティ・ギブリにも採用されているインテリジェントAWDシステム「Q4」を搭載。路面状況に合わせて最適な駆動力を各車輪に配分することで、高い走行性能と安定性を確保しています。また、走行モードの選択やエアサスペンションの調整など、ドライバーは自分の好みに合わせて走行フィーリングをカスタマイズできます。トランスミッションには、ZF製の8速ATを採用。スムーズでダイナミックな走りを実現しています。

多様なラインナップと充実の装備

レヴァンテのラインナップは、当初「レヴァンテ」、「レヴァンテS」、「レヴァンテ・ディーゼル」の3種類でしたが、その後、「グランルッソ」と「グランスポーツ」というトリムオプションが追加され、さらに選択肢が広がりました。また、上級モデルには、車両統合制御システム（IVC）やローンチコントロール付きの「コルサ」モードも追加され、よりダイナミックな走りを求めるドライバーにも満足できるモデルとなっています。

レヴァンテは、フィアットのミラフィオリ工場で生産され、日本を含む世界各国で販売されています。マセラティの伝統と革新が融合したレヴァンテは、スポーティな走り、そして上質な空間を求めるユーザーにとって、魅力的な選択肢と言えるでしょう。

まとめ

マセラティ・レヴァンテは、伝統的なイタリアンラグジュアリーと革新的な技術が融合した、魅力的なスポーツSUVです。パワフルなエンジン、高度な駆動システム、そして洗練されたデザインは、ドライバーに忘れられない走りの体験を提供します。 レヴァンテは、単なるSUVではなく、マセラティブランドの新たな象徴として、今後も進化を続けることでしょう。

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