マッスル (プロレス)

マッスルプロレスリングとは

『マッスル』は、DDTプロレスリングが展開するユニークなプロレス興行であり、その特異なスタイルとストーリー性で多くのファンを魅了しています。キャッチコピーには「行こうよ!プロレスの向こう側!」が掲げられ、観客に新しい体験を提供することを目指しています。

特徴

この興行は、各イベントが独立した1話完結のストーリーで構成され、プロレスファイトと舞台演劇の要素を融合させているのが大きな特徴です。舞台仕立ての演出が取り入れられており、参加選手や関係者がこのプロレスの新しい方向性に挑戦しています。また、プロデューサーである今林久弥が扮する鶴見亜門の存在もユニークで、さまざまな演出やメッセージをストーリーに織り交ぜています。寄せられた意見の中には、「プロレスというより舞台」といった評価もあり、興行のスタイルに対する鋭い視点が表れています。

興行のクライマックスでは、エトピリカ（葉加瀬太郎）が流れ、スローモーションで物語が進行します。この演出は、プロレスの新しい形式を示すものとして、同時に観客を引き込み、感情を揺さぶる重要な要素となっています。オープニング曲にはLONELY DAYS（PENPALS）が用いられ、会場の雰囲気を一層盛り上げています。

歴史

マッスルは2004年8月に創設者のマッスル坂井によって、エンターテインメント色を濃くした興行としてスタートし、同年10月には北沢タウンホールで旗揚げ戦「マッスル1」を開催しました。当初はハッスルのパロディとしてスタートしましたが、次第に独自の色を強めていきました。特に、アントーニオ本多の参加によって、マッスルのスタイルは一層際立つようになりました。

興行の長期化や演出の面白さを追求する過程では、さまざまな挑戦がなされました。たとえば、マッスル4では演出家の鶴見亜門が参加し、プロレスにおける演出のあり方について観客に考えさせる試みが行われました。興行の中では、リングでの討論形式（「しゃべり場」）が導入され、仲間たちと観客が一体となって盛り上がる瞬間が生まれました。

2006年には、史上最高の興行と称されるマッスル9が開催され、その後も魅力的な興行が続いていきました。2009年の「マッスルハウス8」を最後に一時的な活動休止を迎えますが、2010年には活動再開し再びファンを魅了しました。2015年からは新しい要素を取り入れた「#大家帝国」主催の興行も行われ、その後も様々な形で活動を続けています。2012年の日本武道館での復活、2019年の両国国技館での開催など、マッスルのフットプリントは広がり続けています。

まっする

2019年11月には新たなプロジェクト「まっする」が発表され、既存メンバーを一新して新しい風を吹き込みました。2020年には新木場1stRINGで旗揚げ興行を行い、以降も多彩な演出と興行が展開されましたが、2022年に一時終了を迎えました。

キーワード

『マッスル』は、独自の演出や魅力的なキャラクター、ストーリー性を大切にしたプロレス興行であり、ファンの記憶に深く刻まれています。特に、さまざまな作品やイベント、関連商品（DVDなど）を通じて、そのブランドを広め、新しいプロレスの形を追求する姿勢は今後も注目されることでしょう。

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