マツダ・AZ-ワゴン

マツダ AZ-ワゴン：軽自動車市場を彩った名車

マツダ AZ-ワゴンは、スズキ・ワゴンRをベースとした軽トールワゴンとして、1994年から2012年まで販売されました。マツダの軽自動車市場への再参入を象徴するモデルであり、長きにわたり多くのユーザーに愛された人気車種です。本記事では、AZ-ワゴンの歴史を4世代にわたって詳しく解説します。

初代 AZ-ワゴン (CY/CZ系 1994年 - 1998年)

初代AZ-ワゴンは、1994年9月に発売されました。基本設計はワゴンRと同一で、バッジとホイールキャップが異なる程度でした。グレードは「ZG」、「ZX」、「ZG-4」の3種類から始まり、後にターボモデルが追加されました。1997年5月にはマイナーチェンジを行い、フロントグリルデザインの変更や5ドアモデルの追加など、改良が施されました。

2代目 AZ-ワゴン (MD系 1998年 - 2003年)

1998年10月、軽自動車規格改正に伴いフルモデルチェンジ。2代目は、エンジンやグレード構成はワゴンRとほぼ同じでしたが、4ドアボディとCVTは設定されませんでした。外観上の違いはバッジ程度であり、ワゴンRとの識別は困難でした。マイナーチェンジでは内外装の変更、エンジンの改良、新グレードの追加などが行われ、より洗練されたモデルへと進化しました。様々な特別仕様車も発売され、ユーザーニーズに対応しました。

3代目 AZ-ワゴン (MJ系 2003年 - 2008年)

2003年10月、3代目はフルモデルチェンジを実施。この世代から、マツダ独自のペンタゴングリルや専用デザインのリヤコンビランプが採用され、ワゴンRとの差別化が図られました。グレード体系も変更され、スポーティな特別仕様車も設定されました。「ワゴンRスティングレー」のOEMモデルである「カスタムスタイル」も追加され、選択肢が広がりました。

4代目 AZ-ワゴン (MJ系 2008年 - 2012年)

2008年9月、最終世代となる4代目が登場。ワゴンRとの違いはペンタゴングリルとフロントバンパーのデザイン程度となりました。グレードは標準車と「カスタムスタイル」があり、ターボ車にはCVTが搭載されました。特別仕様車も設定され、ユーザーの多様なニーズに応えました。2012年、ワゴンRのフルモデルチェンジに伴い、AZ-ワゴンは生産終了。後継車種として「マツダ・フレア」が登場しました。

AZ-ワゴンとワゴンRの違い

AZ-ワゴンはワゴンRのOEM車種でしたが、世代を経るごとに細かなデザイン変更が施され、ワゴンRとは異なる個性を持ちました。特に、フロントグリルやバンパー、リヤコンビランプのデザインに違いが見られました。また、グレード体系や装備にも違いが存在しました。

まとめ

AZ-ワゴンは、スズキ・ワゴンRの優れたプラットフォームをベースに、マツダ独自の個性を加えた魅力的な軽トールワゴンでした。18年にわたる販売期間中に、4世代にわたるモデルチェンジと数々のマイナーチェンジ、特別仕様車を通して、常に進化を続けました。軽自動車の歴史において重要な役割を果たした一台と言えるでしょう。 その人気と歴史は、多くの人々の記憶に刻まれています。

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