マトヴェイ・ザハロフ

マトヴェイ・ヴァシリエヴィチ・ザハロフの生涯

マトヴェイ・ヴァシリエヴィチ・ザハロフ（1898年8月17日 - 1972年1月31日）は、ソビエト連邦の著名な軍人であり、その生涯を通じて多くの戦闘に参加し、軍の指導者としての才能を発揮しました。彼の業績は、参謀本部軍事アカデミーにある彼の記念碑に象徴されています。

幼少期と初期のキャリア

ザハロフはロシア帝国のトヴェリ県ヴォイロヴォで生まれましたが、1歳の時に家族はサンクトペテルブルクに移住します。15歳で組立工見習いとして働き始め、まさにこの時期から彼の軍人としての道が始まることとなります。1917年、彼は赤衛隊に入隊し、冬宮の占領やペトログラードを襲撃したコサック部隊の撃退に挑みました。同年12月には共産党に加入し、彼の革命活動が始まります。

軍事教育と成長

1918年3月、ザハロフはペトログラードの砲兵指揮官課程に入校。11月には南部戦線の第10軍に配属され、やがて砲兵中隊の指揮を任されました。戦闘中に負傷しながらも前線に留まり続ける彼の姿勢が、彼の名声を高めることとなります。1919年には高等参謀勤務学校で学び、その後再び南方戦線に復帰。ツァリツィン防衛において、師団砲兵補給科長や旅団作戦担当参謀長として重要な役割を果たしました。

軍事キャリアの華開く

1928年にはM.V.フルンゼ名称軍事アカデミー、1937年7月には参謀本部軍事アカデミーを卒業しました。これによりザハロフは軍の要職へと進む道が開かれ、彼はレニングラード軍管区やオデッサ軍管区の参謀長、労農赤軍参謀総長補佐官を経て、1941年には独ソ戦が勃発した際に北西方面やカリーニン、ステップ、第2ウクライナ戦線などで参謀長を歴任しました。戦争の終結間際には、ザバイカル戦線の参謀長に就任し、関東軍の撃破に貢献しました。

戦後と高い地位への昇進

1945年10月、彼は参謀本部軍事アカデミーの校長に就任し、その後も副参謀総長や軍主任監察官といった重要な職を歴任しました。1953年からはレニングラード軍管区の司令官、1957年には在ドイツソビエト軍集団の総司令官に就任し、1959年にはソ連邦元帥に昇進しました。

政治的な役割と最晩年

1960年4月から1963年3月までは参謀総長及び国防第一次官を務め、1971年には国防省監察総監に任命されました。彼は一連の党会議代議員に選出され、1961年には党中央委員会の委員、また1954年からは最高会議代議員としても活動しました。

最期と遺産

1972年1月31日、ザハロフはモスクワで病気により73歳の生涯を閉じました。彼の遺骨は赤の広場のクレムリン壁墓所に埋葬されています。ザハロフの生涯は、ソビエト連邦の軍の歴史の中で多くの重要な瞬間に影響を与え、その業績は今もなお高く評価されています。

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