マライヒ

マライヒ：『パタリロ!』の美しき暗殺者

マライヒは、魔夜峰央の漫画『パタリロ!』に登場する重要なキャラクターです。その性別を超越した美貌と複雑な背景は、多くのファンを魅了してきました。公式にはフルネームは設定されておらず、作中では一貫して「マライヒ」と呼ばれています。

人物像：美少年、暗殺者、そして愛

マライヒは18歳の美少年で、元々は国際ダイヤモンド輸出機構に所属する凄腕の暗殺者でした。「美少年キラー」の異名を持つMI6のバンコラン少佐との出会いが彼の人生を大きく変えます。バンコランとの出会いをきっかけに組織を離脱し、やがて二人は愛し合うようになります。一人称は「僕」を使い、外見・内面ともに中性的な魅力を持っています。

来歴：過酷な過去と愛への目覚め

マライヒは貴族の嫡男として生まれましたが、両親の事故死後、顧問弁護士によって寄宿学校に預けられます。そこで同性愛者の先輩から性的虐待を受け、逃げ出したところを国際ダイヤモンド輸出機構の幹部、デュラン・ド・ラーケン伯爵に拾われ、暗殺者としての訓練を受けました。その後、パタリロの命を狙う刺客として現れますが、護衛のバンコランによって阻止され、彼の愛人となります。至高界の実験により、バンコランとの間に息子フィガロを授かり、現在は親子三人で暮らしています。

容姿：中性的な美とファッション

巻き毛が特徴的な髪型で、アニメでは濃いオレンジ色をしています。基本的には女装はしませんが、美少年ファッションとして女性用のアイテムを取り入れることがあります。任務やバンコランを助けるために女装することもあり、その姿は読者を魅了します。宝石や毛皮を好む一面もあり、芸術的な教養も持ち合わせています。自身の容姿には強いこだわりを持ち、完璧であろうと努めています。

性格：頭脳明晰で世話焼きな一面も

マライヒは、パタリロの良いおちょくり相手である一方、「推理の名人」と言われるほど頭が切れます。完全な同性愛者ですが、女性嫌いではありません。妹のように年下の少女を可愛がることもあります。ラーケン伯爵の館にいた頃から世話女房的な性格が形成され、家事全般に長けています。特に偏食家のバンコランの健康を気遣い、食事に気を配っています。フィガロ出産後は、母親としてのキャラクターが強調され、子育てに励む姿が描かれています。

能力と弱点：暗殺術と嫉妬心

暗殺者として鍛えられた格闘術とナイフ術は非常に高く、バンコランを救ったこともあります。特にナイフを投げる技術に優れています。頭脳明晰で推理力も高く、難事件を解決することもあります。普段は冷静沈着ですが、バンコランの浮気には激しく嫉妬するという弱点があります。その怒りは凄まじく、周囲を巻き込むほどのパワーを発揮します。

パタリロとの関係：協力と友情

当初は敵対関係にありましたが、バンコランの伴侶となってからは、パタリロに協力したり、助けられたりする関係になります。パタリロのことは嫌いではないものの、彼の奇行には呆れることもあります。パタリロの発明品も、バンコランよりは受け入れる素養があります。

姓とモデル：謎に包まれた出自

マライヒの姓は明確にはなっていませんが、過去のバンコラン提督の発言から「ユスチヌフ公の子息」である可能性が示唆されています。名前の由来は、モーリス・ルブランの小説とE・E・スミスのSF小説から取られています。

マライヒは『パタリロ!』において、その美貌と複雑な背景で物語に深みを与える、欠かせない存在です。彼の今後の活躍から目が離せません。

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