マリオ・アブド・ベニテス

マリオ・アブド・ベニテス：パラグアイの政治家

マリオ・アブド・ベニテス（Mario Abdo Benítez）は、1971年11月10日生まれのパラグアイの政治家です。彼は大統領や上院議長を歴任しました。

経歴

アスンシオンで、マリオ・アブド・ベニテス・セニョールとルート・ベニテス・ペリエルの間に生まれました。父方はレバノン人の家系です。

16歳でアメリカ合衆国に移住し、コネティカット州ウォーターバリーの帝京POST大学（現在のポウスト大学）で商学を専攻しました。1989年にはパラグアイ軍に入隊し、少尉に任官。予備役の空挺兵となりました。

2005年、共和国再建国民運動に参加し、政界に足を踏み入れます。その後、平和・進歩運動のメンバーとなり、2005年のうちにコロラド党副党首に就任。2015年6月には、パラグアイの上院議長に選出されました。

ストロエスネル政権との関係

父がアルフレド・ストロエスネルの個人秘書であったため、アブド・ベニテスはストロエスネル独裁政権との関係を指摘されてきました。2006年のストロエスネル死去の際には、ストロエスネルに賛辞を送ることをコロラド党の理事会で提案したこともあります。彼の父は独裁政権崩壊後、不正蓄財の容疑で起訴されましたが、最終的には棄却されています。アブド・ベニテスの財産のほとんどは父から相続したものです。

アブド・ベニテスは、ストロエスネルが「国家に多大な貢献をした」と確信していると述べる一方で、ストロエスネル体制下で行われた人権侵害や拷問、迫害を看過することはないとも明言しています。

大統領選挙

2017年12月のコロラド党大統領予備選挙で、アブド・ベニテスは元財務相のサンティアゴ・ペーニャを破り、同党の大統領候補指名を得ました。翌年4月の本選挙でもエフライン・アレグレ候補を破り、大統領に当選。当時46歳で、ストロエスネル体制崩壊後のパラグアイの大統領としては、ニカノル・ドゥアルテと並んで最年少でした。

日本との関係

2018年12月3日、安倍晋三が日本の総理大臣として初めてパラグアイを訪問し、アブド・ベニテスと会談しました。会談では、日本が医療機器を供与することなどで合意し、インフラ協力に関する文書の署名式に出席しました。その後、現地の日系パラグアイ人と懇談をおこない、安倍晋三総理大臣は「日本とパラグアイは地理的な距離は遠く離れているが、心は近くに感じることができる。日本は常に皆さんと共にあることを忘れないでほしい」と呼びかけました。

人物

ファティマ・マリア・ディアス夫人との間に2子をもうけましたが離婚。その後、シルバーナ・ロペス・モレイラ夫人と再婚し、さらに1子をもうけました。

マリオ・アブド・ベニテスは、パラグアイの政治において重要な役割を果たしており、その動向は国内外から注目されています。

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