アスンシオン

アスンシオン：パラグアイの首都

アスンシオン（Nuestra Señora Santa María de la Asunción）は、パラグアイの首都であり、グアラニー語では「Táva Paraguay」と呼ばれています。この都市は、パラグアイ川の東岸に位置しており、周辺の都市とともに人口200万人を超えるアスンシオン都市圏を形成します。アスンシオンの名前は「聖母の被昇天」に由来し、この都市は特別区としてパラグアイのどの州にも属していません。

地理と気候

アスンシオンは、標高約53メートルの地点に位置し、港も設置されています。市の中心部には高層ビルが立ち並ぶ一方で、10階以上の建物は少ないです。また、アスンシオンは温暖湿潤気候と熱帯気候の境界にあり、炎暑が続く夏と穏やかな冬が特徴です。年間平均温度は約23°Cで、年間約1,400mmの雨が降ります。夏季には湿度が高く、熱指数が実際の温度よりも高くなることが一般的です。

歴史

アスンシオンの歴史は1537年にさかのぼります。当時、フアン・デ・サラサールらがラプラタ川からアルト・ペルーへの道を探しながらこの地に砦を築きました。1541年には、先住民たちの攻撃を逃れたブエノスアイレスの住民を迎え入れることで市としての体裁が整えられました。この町は南米における植民地活動の拠点として重要な役割を果たしました。

1731年には、アンテケラ=イ=カストロの指導のもと、市民がスペインに対して蜂起しました。さらに、1865年から1870年にかけての三国同盟戦争では、アスンシオンがブラジル軍に占領され、首都は一時的にピリベブィへと移転しました。この時期、多くの成人男性が戦争により命を落とし、都市の人口にも大きな影響を及ぼしました。ブラジル軍の占領は1876年まで続きました。

文化と交通

アスンシオンは、スペイン人やクリオーリョたちによって多数の都市が設立されたことから、「諸都市の母」とも称されています。主な植民都市には、サンタ・クルス・デ・ラ・シエラやブエノスアイレスなどがあります。

交通面では、シルビオ・ペッティロッシ国際空港があり、ここはパラグアイ最大の空港で都市中心部から約20キロメートル北東に位置しています。市内の公共交通は主にバスで、宿泊施設と主要都市を結ぶ便が定期的に運行されています。また、鉄道は限られた区間で運行されており、観光客向けの不定期列車も存在します。将来的には、鉄道網を新たなライトレールとして再構築する計画も進行中です。

アスンシオンはその豊かな歴史、文化的背景、発展する交通網により、訪れる人々に多くの魅力を提供しています。

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