マリオ・サンティアゴ

マリオ・サンティアゴ：プエルトリコから世界へ羽ばたいた右腕

マリオ・ホセ・サンティアゴ・エルナンデス。1984年12月16日、プエルトリコのグアヤマで生まれたこの投手は、メジャーリーグ、韓国プロ野球、そして日本のプロ野球で活躍した、国際色豊かなキャリアを持つ選手です。

プロへの道と韓国での経験

2005年、サンティアゴはMLBドラフトでカンザスシティ・ロイヤルズに指名され、プロ[[野球選手]]としての道を歩み始めます。その後、2011年には韓国のSKワイバーンズに入団。2012シーズンは故障の影響もあり18試合の登板にとどまりましたが、6勝3敗、防御率3.40という成績を残しました。しかし、チームが新たな外国人投手を獲得したことを受け、シーズン終了後に退団することとなります。

WBCでの活躍と試練

2013年、サンティアゴはロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結びます。そして、同年開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）では、プエルトリコ代表として選出。準決勝の日本戦では先発として4回1/3を3安打無失点に抑える圧巻のピッチングを披露し、日本の3連覇を阻止する立役者となりました。この好投の裏には、捕手ヤディアー・モリーナとの巧みな配球、そして過去の対戦経験やスコアラーからの情報に基づいた戦略がありました。しかし、この試合で右肘の靭帯を損傷し、トミー・ジョン手術を受けることとなります。この怪我により、シーズンは棒に振ることとなりました。

阪神タイガースでの挑戦

2015年、サンティアゴはNPBの阪神タイガースと契約。背番号41をつけ、新たな挑戦を始めます。チームは既に4人の外国人選手を抱えており、サンティアゴは開幕当初は二軍での調整が続きました。しかし、先発[[投手]]の不振を受け、5月15日に一軍昇格。初登板となった中日戦では7回1失点の好投で来日初勝利を挙げます。その後も先発として2試合に登板しましたが、先発[[投手]]の復調やチーム事情の変化により、登録抹消。以降は一軍での登板機会を得られず、シーズン終了後に帰国、翌年には自由契約となります。

独特の投球スタイル

サンティアゴの投球スタイルは、オーバースローから投げる最速154km/hのフォーシームと、ほぼ同球速で微妙に落ちるシンカー（本人は「ハード・シンカー」と表現）が特徴です。変化球はカーブ、チェンジアップ、スライダーを操り、多彩な球種を駆使したピッチングで打者を翻弄しました。一方で、与死球の多さが課題であり、奪三振率も高いとは言えませんでした。また、来日前にはバント経験もなかったというエピソードも残されています。

人物像

サンティアゴは、ロイヤルズでプレーしていたサルバドール・ペレスと親交があり、阪神での初勝利後にはペレスから祝福のメールを受け取っています。

まとめ

マリオ・サンティアゴは、プエルトリコという小さな島国から世界へと羽ばたき、様々な困難を経験しながらも、持ち前の実力と精神力でプロ野球の世界で戦い抜いた選手です。WBCでの活躍は、彼のキャリアにおける大きなハイライトであり、多くの野球ファンの記憶に刻まれています。彼の野球人生は、挑戦と克服の物語であり、今後の活躍にも期待がかかります。

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