マル州

マル州の概要

マル州（マルしゅう）は、トルクメニスタンに属する州の一つです。この州の州都はマルであり、広大なカラクム砂漠に広がっています。北側はレバプ州と接し、東と南にはアフガニスタンが位置し、西はアハル州に隣接しています。また、面積は約87,000平方キロメートルで、日本の北海道よりやや大きいサイズです。国勢調査によると、2022年のマル州の人口は約161万人で、これはトルクメニスタン全体の人口の約23パーセントを占めています。

名称の由来

マル州という名称は、州都のマルに由来しています。旧称はメルブであり、公用語であるトルクメン語では「Mary welaýaty」と呼ばれます。一方、ロシア語では「Марыйский велаят」と綴り、マリ州やマリィ州という呼称でも知られています。これらの名称は、地域の歴史や文化を反映しています。

歴史

マル州はトルクメン・ソビエト社会主義共和国の一部として、1939年に設置されました。しかし、1963年から1970年の間は一時的に存在を失い、再び州として蘇りました。このような歴史的背景が、現在のマル州の構成や文化に影響を与えていると考えられます。

行政区分

マル州は2つの市と11の県（etrapy）に分けられています。また、2017年の情報によれば、州内には8つの市、14の町、143のゲンゲシュ（小地区）、329の村が存在しています。主な県には、次のようなものがあります：

• - バイラマリー県（Baýramaly） - バイラマリー市
• - マル県（Mary） - マル市
• - Garagum県
• - Murgap県
• - Oguzhan県（以前はHowuzhan県）
• - Sakarçäge県
• - セルヘタバット県（Serhetabat、旧名Guşgy県）
• - Tagtabazar県
• - Türkmengala県
• - Wekilbazar県
• - Ýolöten県

新たに設立されたAltyn Sähra県は2008年に設置されましたが、2016年には廃止されています。

住民

2022年の国勢調査に基づくと、マル州の人口は1,613,386人に達し、これはトルクメニスタン全体の人口の約23パーセントに相当します。ただし、現在の民族構成については、独立以降に公開された国勢調査のデータが存在しないため正確には不明です。1989年のソビエト連邦最後の国勢調査では、トルクメン人が約81パーセント、ロシア人が7パーセント、そしてバローチ人が3パーセントを占めていました。

観光地

マル州には魅力的な観光地も存在します。特に注目されるのは、メルブ遺跡です。この遺跡は世界遺産にも登録されており、地域の歴史的な重要性を物語ります。また、マルグッシュ遺跡もあり、バクトリア・マルギアナの複合遺跡として知られ、深い歴史を感じさせてくれるスポットとなっています。

まとめ

マル州は、その豊かな歴史と文化、多様な民族構成、そしてはかない美しさを擁する観光地により、訪れる人々に深い印象を与えています。これらの特徴により、トルクメニスタンの中でも重要な役割を担う地域となっています。

もう一度検索