マーガリット・バーネット

マーガリット・エミー・バーネットの生涯

マーガリット・エミー・バーネット（Marguerite Amy Burnet）は、1878年11月24日にイギリスのノリッジ市にて生まれました。彼女は英国教会の牧師を父に持つ家庭に育ち、代々聖職者の家系に生まれ育ったことで、宗教的な価値観が深く根付いた環境で育ちました。彼女が13歳の時、母親が亡くなり、家族の絆が一層強まるとともに、バーネットは早くから教会や教育の場での役割を担うようになりました。師範学校を卒業後、父の牧会活動を手伝いながら、教会付属の学校で教鞭を執ったりオルガニストとして奉仕したりしました。

宣教師としての決意

バーネットが宣教師としての活動を決意したのは、26歳の時でした。彼女は牧師館に滞在していた宣教師の証を聞き、その中で語られたインドでの経験や苦悩を通じて、自身の信仰が表面的なものであることに気づきました。この経験が彼女に悔い改めをもたらし、自らもインド、中国、または日本での奉仕を志すようになりました。特に日本の伝道隊に魅力を感じ、1908年よりその準備を始めました。

日本への旅立ち

1917年、大正6年に父が他界すると、39歳のバーネットは1917年12月6日に日本へ向けて出発しました。横浜に到着した彼女は、言語の壁や文化の違いといった難題に直面しながらも、自らの祈りと努力によって日本語を習得しました。ここから彼女の日本での宣教生活が始まります。

伝道活動と影響

バーネットは、足尾銅山での伝道の必要性を感じると、鉱山宣教団に参加し、北関東の厳しい気候の中で35年間にわたって伝道活動を続けました。1920年には舟喜麟一牧師とともに足尾町で伝道を始め、その後、大間々町、境町などへの布教活動を拡大していきます。彼女はまた、1925年にセントラル・ジャパン・パイオニア・ミッションを設立し、太田市に聖書学校を開校しました。この学校は現在の中央日本聖書学院へと成長します。彼女たちの活動はテントでの布教という形に象徴され、ある外国の雑誌には彼女たちが「ミデヤン人のようにテントの中に住んでいる」とまで記されました。

後半生と遺産

1941年からの太平洋戦争中、彼女は敵性国民として軟禁状態に置かれ、そこでの厳しい生活が彼女の健康を害しました。1950年には福音伝道教団の理事長に就任するなど、後半生を日本の宗教界でさまざまな形で支える役目を果たしました。1951年7月2日、前橋で息を引き取り、彼女が長い間教育していた神学生にその役割を託しながら生涯を閉じました。バーネットの生涯は、献身的な信仰と奉仕の姿勢をもって多くの人々に影響を与えました。

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