マーク・アグワイア

マーク・アグワイアのバスケットボールキャリア

マーク・アンソニー・アグワイア（Mark Anthony Aguirre）は、1959年12月10日にアメリカ合衆国シカゴで生まれました。彼は198cm、105kgの体格を持ち、スモールフォワードというポジションで知られる元プロバスケットボール選手です。大学時代にはデポール大学に所属し、1年生ながらチームをNCAAトーナメントのベスト4に導く活躍を見せました。大学3年間で平均24.5得点、7.9リバウンドを記録し、その才能はネイスミス賞や2度のオールアメリカ1stチーム選出に表れています。これらの輝かしい成績により、彼の通算2,182得点はデポール大学の記録となり、背番号『24』は永久欠番として保存されています。

アグワイアのプロキャリアは1981年のNBAドラフトから始まり、彼は全体1位でダラス・マーベリックスに入団しました。彼の2年目には24.4得点を平均し、この年から6シーズンにわたってマーベリックスの得点王に輝くことになります。特に1983-84シーズンには、リーグで2位、マーベリックスの球団記録となる29.5得点を達成し、オールスターに初選出されました。このシーズンを通じて、アグワイアはチームを初のプレーオフ進出へと導き、彼の名声はさらに高まりました。

1980年代の中盤から後半にかけて、アグワイアはローランド・ブラックマン、デレック・ハーパー、サム・パーキンスといった才能ある選手たちと共にチームを強化しました。特に1986-87シーズンからは連続して50勝を記録し、アグワイアもオールスターゲームに選ばれました。1988年のプレーオフでは、前年の王者ロサンゼルス・レイカーズを激戦の末に追い詰め、カンファレンス決勝まで進出しました。

しかし、成功の裏にはアグワイアとヘッドコーチのディック・モッタ、またチームメイトとの関係の悪化もありました。その結果、1988-89シーズンの途中にアグワイアはデトロイト・ピストンズにトレードされました。マーベリックス時代には通算13,930得点を記録し、この数字はチーム史上3位の成績です。

デトロイトでは個人成績が下がりつつも、アグワイアはチームにディフェンシブでチームプレイに貢献しました。アイザイア・トーマスらと共に「バッドボーイズ」と呼ばれたピストンズは、彼が加入した1988-89シーズンにNBAファイナルを制し、翌年も連覇を達成しました。両年ともファイナルに全試合出場し、平均8.7得点を記録しました。

その後、アグワイアはピストンズでさらに3シーズンプレーしたものの、怪我などの影響で出場機会が減少しました。1993年にはロサンゼルス・クリッパーズと契約し、1シーズンを過ごした後に現役を引退しました。NBAでの通算成績は923試合出場で18,458得点、4,578リバウンド（平均20.0得点、5.0リバウンド）となっています。

引退後、アグワイアはインディアナ・ペイサーズとニューヨーク・ニックスでアシスタントコーチを務め、その後のキャリアを築きました。彼は2016年にカレッジバスケットボール殿堂入りも果たしています。アグワイアのバスケットボールに対する情熱と努力は、後進の選手たちにとっても大きな励みとなっています。

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