マーセド (カリフォルニア州)

マーセド市の概要

マーセド（Merced）はアメリカ合衆国カリフォルニア州に位置する都市で、この地域の郡庁所在地です。2020年の国勢調査によれば、マーセドの人口はおよそ86,333人で、年々増加が見られます。市名は近くを流れるマーセド川に由来し、発音は「メルセッド」となります。2005年にカリフォルニア大学マーセド校が開校したことは、地域の教育と経済に重要な影響を与えています。市は農業が盛んですが、観光産業にも力を入れ、「ヨセミテへの玄関口」として知られていることも特徴です。

地理

マーセドは北緯37度18分08秒、西経120度28分59秒の位置にあり、総面積は51.4平方キロメートルです。この都市のほとんどは陸地であり、湖や河川などの水域は存在しないため、乾燥した土地が広がっています。

人口動静

公式には、2019年の人口が86,750人とされています。2000年の国勢調査によっても確認されたデータでは、63,893人が居住し、家庭構成は多様です。人種的な構成は、白人が52.4%、アフリカン・アメリカンが6.3%、アジア系が12.4%を占めており、またヒスパニックまたはラテン系の人口は41.4%と多くを占めています。家族構成は多様で、42.9%が18歳未満の子供と共に生活しています。

交通

マーセドはヨセミテ国立公園へのアクセスが非常に便利です。アムトラック駅からは毎日ヨセミテ行きのバスが運行しており、観光客に利用されています。また、州道CA-99号、CA-59号、CA-140号などの主要高速道路が通っており、マーセドからロサンゼルスやサンフランシスコへの移動もスムーズです。さらに、カリフォルニア高速鉄道の一部として、マーセドは重要な中継駅となる計画が進行中です。

治安

治安については、マーセド市の約22%の人口が貧困線以下であるため、犯罪発生率はあまり良好とは言えません。ただし、地域によっては治安が良好的な地区も存在します。2015年には大学内での事件もありましたが、そのような犯罪は単発的なものでした。

教育

教育面では、カリフォルニア大学マーセド校やマーセドコミュニティカレッジなどの高等教育機関が存在します。UCマーセド校は2005年に設立され、急速に規模が拡大しています。また、マーセドコミュニティカレッジには多くの留学生が在籍し、特に日本人学生が目立ちます。

気候

マーセド市は地中海性気候に属し、夏は非常に高温で乾燥していますが、冬は冷湿な気候です。年間を通じて降水量は少なく、特に夏は雨がほとんど降りません。最高気温は35℃を超えることもあり、逆に冬は氷点下になることもあります。これらの気候が農業を支えています。

まとめ

農業と教育が発展する一方、観光にも力を入れるマーセド市。人口構成や交通網、教育機関も充実しており、今後の発展が期待される地域です。

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