ミェシュコ3世

ミェシュコ3世スタルィ

ミェシュコ3世スタルィ（Mieszko III Stary）は、1121年頃に生まれ、1202年3月13日に亡くなったポーランドの大公です。彼はボレスワフ3世と2度目の妻であるサロメ・フォン・ベルク＝シェルリンゲンの間に生まれた4人兄弟の一人です。その名は「老公」と呼ばれ長寿を誇り、ポーランドの歴史の中でも重要な役割を果たしました。特に彼はヴィエルコポルスカ・ピャスト家の祖先として知られています。

生涯の背景

ミェシュコが誕生した時、ポーランドは父ボレスワフ3世の意向で5つに分割され、それぞれの子供たちに相続されるようにと定められていました。このため、ポーランドは分裂の時代に突入します。ミェシュコは、当時のヴィエルコポルスカ公としての役割を担っており、これが彼の子孫に受け継がれていくこととなります。

1173年、同母兄のボレスワフ4世の死後、ポーランド大公の地位に就くも、弟のカジミェシュ2世によってその地位を追われることになります。長男のオドンにヴィエルコポルスカ公位も奪われ、一時は窮地に立たされます。しかし、彼は復位の夢をあきらめず、1202年に亡くなるまでに4度もクラクフに戻り、大公位の奪回を目指しました。最終的には、甥のレシェク1世から大公位を奪い、再び大公となるものの、81歳で生涯を閉じます。その後、彼の末子であるヴワディスワフ3世が大公位を継承しました。

家族と子どもたち

結婚相手として、ミェシュコ3世は1140年頃にハンガリー王ベーラ2世の娘エルジェーベトを迎えます。彼と彼女の間には子供が生まれ、その中には多くの重要な歴史的人物がいます。

• - オドン（1141年頃 - 1194年）: ヴィエルコポルスカ公。兄のミェシュコの死後、その地位を継ぎました。
• - ステファン（1150年 - 1177年頃）
• - ヴィエシュホスワヴァ・ルドミワ（1152年 - 1223年）: ロレーヌ公フェリー1世の妃。
• - ユディト（1154年 - 1201年）: ザクセン公ベルンハルト3世の妃。
• - エルジュビェタ（1154年 - 1209年）: ボヘミア公ソビェスラフ2世および、後にラウジッツ辺境伯コンラート2世の妃。

また、彼は1154年頃、キエフ大公女エウドクシア（イジャスラフ2世の娘）とも結婚しています。
子どもたちの中には以下のような人物がいます。

• - ボレスワフ（1159年 - 1195年）
• - ミェシュコ（1160年/1165年 - 1193年）
• - サロメイ（1162年頃 - 1183年）
• - アナスタジヤ（1164年 - 1240年）: 1177年にポメラニア公ボグスワフ1世と結婚。
• - ヴワディスワフ3世（1165年頃 - 1231年）
• - ズウィニスワワ: ムシチュイ1世と結婚。

ミェシュコ3世の存命中は、ポーランドの分裂時代と彼の復権の葛藤を象徴する存在でした。彼の子孫や後見人たちがどのように彼の遺産を受け継いでいったかは、後のポーランド史においても重要なテーマです。彼の痕跡は今でも多くの人々によって語り継がれています。

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