ミゲル・トロボアダ

ミゲル・トロボアダ：サントメ・プリンシペの独立と民主化に貢献した政治家

ミゲル・ドス・アンジョス・ダ・クーニャ・リスボア・トロボアダ（1936年12月27日 - ）は、サントメ・プリンシペ民主共和国の政治家であり、同国の初代首相（1975年 - 1979年）と大統領（1991年 - 2001年）を務めました。彼は、サントメ・プリンシペの独立運動と民主化に大きく貢献した人物として知られています。

生涯と政治活動

トロボアダはサントメ市で生まれ、アンゴラの中学校を経て、ポルトガルのリスボン大学で法律を学びました。1960年には、同級生だったマヌエル・ピント・ダ・コスタと共にサントメ・プリンシペ解放委員会（CLSTP）を設立しました。この委員会は、1972年にサントメ・プリンシペ解放運動社会民主党（MLSTP）へと発展し、トロボアダは重要な役割を果たしました。

CLSTP/MLSTPはガボンに本部を置き、トロボアダは1961年から1975年まで外務局長として活動しました。彼は、1972年にアフリカ統一機構（OAU）からMLSTPの承認を得るために尽力し、国際的な支持を獲得しました。

独立後の首相、そして失脚と亡命

1975年7月12日、サントメ・プリンシペが独立を達成すると、トロボアダは初代首相に就任しました。しかし、就任直後から当時のコスタ大統領との関係が悪化し、1979年にはコスタ大統領によって首相のポストが廃止されました。その後、トロボアダは政府に対する陰謀を企てているとして逮捕され、21ヶ月間拘留された後、フランスに亡命しました。

民主化後の大統領就任と再選

1990年5月、サントメ・プリンシペが民主制に移行すると、トロボアダは帰国し、大統領選挙に立候補しました。1991年に行われた選挙で、彼は同国初の民選大統領として選出され、1996年には再選を果たしました。大統領選への立候補時には無所属でしたが、1期目の終わりごろに独立民主行動（ADI）という新政党を結成しました。

クーデターと任期満了

トロボアダの政権は、1995年8月15日から8月21日の間、クーデターによって一時的に打倒されましたが、その後復権しました。2001年9月3日、フラディケ・デ・メネゼスが大統領に就任し、トロボアダの任期は満了しました。彼の息子であるパトリセ・トロボアダは、後に首相を務めています。

ミゲル・トロボアダは、サントメ・プリンシペの独立と民主化に尽力した重要な政治家であり、その功績は長く記憶されることでしょう。

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