ミシシッピ (戦艦)

アメリカ海軍戦艦ミシシッピ (USS Mississippi, BB-41/AG-128) の生涯

ミシシッピは、アメリカ海軍のニューメキシコ級戦艦の2番艦として建造され、その艦名はミシシッピ州に由来します。本艦は、3隻目となる同名の艦艇です。

起工から第一次世界大戦

1915年4月5日、バージニア州ニューポート・ニューズ造船所で起工。1917年1月25日にカミール・マクベスによって命名・進水し、同年12月18日にJ・L・ジェイン大佐の指揮下で就役しました。就役後は、バージニア沖での訓練を経て、1918年3月にはキューバのグアンタナモ湾で訓練を実施。その後、アメリカ東海岸での巡航や冬季演習に参加しました。

戦間期

1919年7月、大西洋沿岸から西海岸へ移動し、カリフォルニア州サンペドロを新たな母港としました。続く4年間は西海岸で活動し、冬季はカリブ海で演習を行いました。1924年にはサンペドロ沖での砲術訓練中に主砲塔で爆発事故が発生し、48名が犠牲となる惨事に見舞われました。1925年には、ハワイでの対抗演習やオーストラリアへの親善訪問に参加。その後も西海岸での活動や、カリブ海・大西洋での演習を重ねました。1931年には、ノーフォーク海軍工廠でオーバーホールと近代化工事を実施し、1934年にはパナマ運河を通過して母港のサンペドロへ戻りました。

第二次世界大戦

1941年6月、ノーフォークに帰還後、北大西洋の偵察任務に従事しました。アイスランドへの船団護衛を行った後、真珠湾攻撃の報を受け、太平洋へ向かいました。1942年1月にはサンフランシスコに到着し、沿岸での演習や船団護衛に従事。その後、ハワイでの訓練を経て、フィジーへの兵員輸送に参加しました。1943年にはアリューシャン列島奪還作戦に参加し、キスカ島への砲撃を実施。オーバーホール後、ギルバート諸島攻略戦、マーシャル諸島攻略戦にも参加し、クェゼリン環礁やタロア島、ウォッジェ環礁、カヴィエンへの砲撃を行いました。1944年にはペリリュー島上陸作戦を支援し、その後フィリピン攻略戦にも参加。レイテ沖海戦では、西村艦隊を迎え撃つ艦隊の一翼を担いました。レイテ湾での作戦活動後、ルソン島上陸作戦を支援し、リンガエン湾での砲撃中に特攻機の攻撃で損傷を受けました。修理後、沖縄戦に参加し、上陸部隊の支援砲撃を実施。再度、特攻機の攻撃を受けながらも、任務を遂行しました。終戦後は相模湾へ進出し、占領業務に従事。東京湾での降伏文書調印式にも参加し、帰国しました。

戦後

1945年11月、ノーフォークに到着したミシシッピは、雑役艦(AG)への艦種変更と改装が行われ、砲術訓練艦となりました。テリアミサイルの発射機や127ミリ連装両用砲が搭載され、主砲は撤去されました。その後、新型兵器であるミサイルの運用テストに10年を費やし、テリアミサイルの艦上発射に成功。レーダー誘導ミサイルの最終評価試験の支援も行いました。1956年9月、ノーフォークで退役し、同年11月にスクラップとして売却されました。

ミシシッピは、第二次世界大戦での戦功により8個の従軍星章を受章しました。

外部リンク

US Navy Historical Center gallery - ウェイバックマシン（2001年2月17日アーカイブ分）
Maritimequest USS Mississippi BB-41 Photo Gallery

ミシシッピは、その長い歴史の中で数々の困難を乗り越え、アメリカ海軍の発展に大きく貢献した戦艦でした。

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