ミスター・ソウル

ミスター・ソウル (Mr. Soul)

「ミスター・ソウル」は、バッファロー・スプリングフィールドが1967年に発表した名曲です。この楽曲の作詞および作曲を担当したのは、当バンドのメンバーであるニール・ヤングです。曲の録音はアトランティック・スタジオにて、1967年1月9日と4月4日の2回に分けて行われました。シングルとしては同年の6月にリリースされた「ブルーバード」のB面に収録されていますが、後に10月30日に登場したセカンドアルバム『バッファロー・スプリングフィールド・アゲイン』のオープニングトラックとしても収められています。

本曲の特徴的な部分の一つは、シングル版とアルバム版で異なるギターのアプローチです。アルバム版では、ニール・ヤングが使用したアコースティック12弦ギターが印象的で、ダブルドロップDチューニングによって独特の暗い雰囲気を醸し出しています。このチューニングは、彼の後の楽曲「オハイオ」や「シナモン・ガール」にも見られる手法です。

バンドメンバー

この楽曲では、以下のメンバーが演奏に参加しています。

• - ニール・ヤング - ギター、リード・ボーカル
• - スティーヴン・スティルス - リードギター、バッキング・ボーカル
• - リッチー・フューレイ - ギター、バッキング・ボーカル
• - デューイ・マーティン - ドラムス
• - ブルース・パーマー - ベース

ソロとライブでの演奏

ニール・ヤング自身は、ソロやバンドのパフォーマンスにおいて何度も「ミスター・ソウル」を演奏してきました。2008年12月2日に発売されたライブアルバム『Sugar Mountain – Live at Canterbury House 1968』にも収録されており、これは1968年の11月に録音されたものです。同じく、1969年8月18日のウッドストックフェスティバルでは、クロスビー・スティルス・ナッシュ＆ヤングとして演奏しましたが、この演奏は公式にはリリースされていません。演奏時は、ヤングとスティーヴン・スティルスのアコースティックギターだけでのシンプルな形でした。

さらに、1982年12月29日にリリースされたアルバム『トランス』や、1993年6月15日の『アンプラグド』にも収録されており、1997年のライブドキュメンタリー映画『Year of the Horse』でも観ることができます。2018年11月30日に発表されたアルバム『Songs for Judy』には、1976年にクレージー・ホースと共演した際のアコースティックセットからこの曲が収められています。

カバー・バージョン

「ミスター・ソウル」は多くのアーティストにカバーされており、シェールの1975年のアルバム『Stars』、エヴァリー・ブラザーズの1984年の『Nice Guys』、日本のミュージシャン柳原幼一郎の1995年の『ドライブ・スルー・アメリカ』などに収録されています。また、2000年には細野晴臣が「スージー・クリームチーズ」として、この曲をアレンジして収録しました。さらに、ラッシュの2004年のアルバム『Feedback』や、ニルス・ロフグレンの2008年のアルバム『The Loner - Nils Sings Neil』においても取り上げられています。

このように、「ミスター・ソウル」はバッファロー・スプリングフィールドの中でも特に評価の高い楽曲であり、ニール・ヤングの音楽キャリアにおける重要な一曲となっています。彼の影響力を感じさせる作品であり、様々なアーティストによって愛され続けています。

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