ミステリなふたり

『ミステリなふたり』は、作家・太田忠司による日本の推理小説シリーズであり、短編作品として展開されています。初出は1997年で、当初は短編として発表されましたが、その魅力からシリーズ化されました。

概要

物語の中心となるのは、愛知県警の敏腕刑事である京堂景子と、彼女の夫であるイラストレーターの京堂新太郎の夫婦です。景子は現場で難事件に遭遇しますが、その詳細を自宅で新太郎に話すことで、彼が事件の謎を解き明かします。このスタイルは、いわゆる「安楽椅子探偵」の変種とも言えるでしょう。

このシリーズは、1997年に『週刊小説』に掲載された「ミステリなふたり」を皮切りに、1998年からは『ポンツーン』にて不定期に掲載されました。そして2001年には、太田忠司初の単行[[本]]として『ミステリなふたり』が出版されました。

あらすじ

各話は独立した短編として構成されており、京堂景子が遭遇する様々な事件が描かれます。彼女は県警からも一目置かれる存在ですが、夫の新太郎の前では甘えた態度を見せるというギャップも魅力の一つです。新太郎は、妻の話から事件の真相を推理し、解決へと導きます。

登場人物

京堂 景子（きょうどう けいこ）：愛知県警の警部補。冷静沈着で有能な刑事であり、職場では「鉄女」「氷の女」と呼ばれています。しかし、夫の新太郎には甘える一面を見せます。家事は苦手です。
京堂 新太郎（きょうどう しんたろう）：景子の夫でイラストレーター。旧姓は木元。料理や掃除が得意で、容姿端麗。自宅で景子の話を聞き、事件の推理を行います。景子は彼を「弟に似ている」と感じています。
生田（いくた）：捜査一課の若手刑事。景子を恐れながらも、彼女と行動を共にすることを望んでいます。2歳の子を持つ父親でもあります。
間宮（まみや）：捜査一課のベテラン警部補。名古屋弁を使い、「古狸」の渾名を持っています。景子を「景ちゃん」と呼ぶことができる数少ない人物です。

書誌情報

ミステリなふたり (幻冬舎文庫)
もっとミステリなふたり (幻冬舎文庫)

映像化

2012年には、日本テレビの『超再現!ミステリー』で、「ミステリなふたり」と「エプロン殺人事件」が映像化されました。

テレビドラマ

2015年には名古屋テレビ放送（メ～テレ）制作で連続テレビドラマ化されました。松島花がテレビドラマ初主演を務め、各話に「マル秘ゲスト」が登場するという演出も話題になりました。原作の太田忠司自身も、第8話に鑑識員役で出演しています。

各話のサブタイトルは原作と同じですが、事件の結末が原作とは異なる場合もあります。

キャスト

京堂景子：松島花
京堂新太郎：鈴木勝大
生田佑介：長田成哉
間宮五朗：神保悟志

ゲスト出演者（一部）

各話には、多彩なゲストが出演しています。

第1話: 西丸優子、渡邉紘平、真中乃亜、藤田雅明、福崎峻介、山崎弘也
第2話: 外岡えりか、脇知弘、若菜太喜、市橋直歩、山本博、山崎弘也
第3話: 高木健、岸☆正龍、中村真知子、永峰絵里加、山崎弘也
第4話: 岩佐真悠子、花戸祐介、久松龍一、山崎弘也、戸田恵子
第7話: 酒井敏也、中島ひろ子、福本伸一、chay
第8話: 正木佐和、水野勝、佐藤みゆき、児島功一

スタッフ

原作: 太田忠司
演出: 小野浩司、宮岡太郎
脚本: 深沢正樹、本田隆朗、長谷川徹、早野円、廣木俊文
音楽: P.P.M 林久美子
主題歌: chay 「恋はスペシャル」

放送日程

2015年4月14日から6月23日まで、全11話が放送されました。

脚注

※ 第7話はテレビドラマオリジナルのストーリーです。

外部リンク

ミステリなふたり - 幻冬舎
* メ〜テレドラマ ミステリなふたり - 名古屋テレビ

もう一度検索